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1年前とは大違いのナショナルズのブルペン事情

2017.11.29 15:36 Wednesday

 昨オフのナショナルズはクローザーの獲得に失敗し、絶対的クローザーが不在という状況で今季の開幕を迎えざるを得なかった。しかし、今オフはすでにライアン・マドソンとショーン・ドゥーリトルがいる(ともに今季途中に獲得)。昨オフから一転、今オフのナショナルズにとってブルペンの整備は極めて易しい課題となっている。

 ナ・リーグ東部地区の首位を快走しながらもブルペンが崩壊状態に陥っていたナショナルズは、7月中旬にトレードでアスレチックスからマドソンとドゥーリトルを獲得した。ナショナルズ移籍後、マドソンはセットアッパーとして20試合に登板し、3勝0敗1セーブ、防御率1.37の好成績をマーク。ドゥーリトルはクローザーとして30試合に登板し、1勝0敗21セーブ、防御率2.40をマークし、セーブ失敗はわずか1度だけだった。

 そしてこの2人は来季も引き続き8回と9回を担当する。マイク・リゾーGMは「我々は昨年のオフと比べると、ブルペンについてはるかに安定したポジションにいる」と両投手への信頼を口にしている。セットアッパーとクローザーがすでに確立されており、あとはそれ以外の顔ぶれの整備を行うだけ。昨オフとは大違いの状況である。

 マドソンらと同時期に獲得したブランドン・キンツラーはシーズン終了後にフリーエージェントとなっており、7回を担当するセットアッパーは補強が必要だ。リゾーはキンツラーとの再契約も視野に入れているが、クローザーとしてキンツラー獲得を狙っている球団もあり、そうした球団を条件面で上回るのは難しいだろう。また、マット・アルバースとオリバー・ペレスの両輪もフリーエージェントとなっている。

 左腕としてはサミー・ソリス、エニー・ロメロ、マット・グレイスの3人が控えており、右腕の補強を優先することになりそうだ。ショーン・ケリーとコーダ・グローバーの両右腕はコンディション面に不安を抱えており、それ以外に40人枠に登録されている右腕はトレバー・ゴットとワンダー・スエーロだけ。計算できる救援右腕の補強は急務となっている。とはいえ、ブルペンの形はある程度できあがっており、あとは頭数を揃えるだけ。リゾーは安心してその他のポジションの補強に取り組めるはずだ。


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