今季所属先なしのリンスカムが現役続行に意欲
2017.12.20 15:46 Wednesday
オフになると大物選手の去就が注目される裏で現役続行を目指す選手もいる。移籍先を模索する選手の中には過去にはエースの活躍をしながらも故障の影響で所属先がないケースもある。それがティム・リンスカムだ。
リンスカムはジャイアンツとエンゼルスに所属。ジャイアンツ時代は2008年から2年連続でサイ・ヤング賞を受賞、また2013年とその翌年にはノーヒットノーランを達成するなどまさにチームの顔というべき大活躍を見せた。しかし、2015年には打球直撃や股関節手術の影響により2桁勝利が7年連続で途切れた。その後はエンゼルスに移籍したが、わずか2勝に終わりFAとなった後も所属先が決まらなかった。メジャー10年間での通算成績は110勝89敗1セーブ 防御率3.74だ。
ロッキーズのアダム・オッタビーノがリンスカムが投球練習をする写真を自身のインスタグラムに投稿した。リンスカムの鍛え抜かれた肉体が大きな話題となっており、復帰に向けて順調にステップを踏んでいる姿があった。現地の移籍情報サイト「トレード・ルーモア」では「最も体調がよいようだ」と彼の状態をレポートした。
球速低下が心配されていたリンスカム。ヤフースポーツのジェフ・パッサン記者は彼の球速について「リンスカムはデビュー以来、球界を代表する投手の1人として活躍してきたが、彼の平均球速は2011年には92.3マイル、翌年は90.4マイルと落ちていった。スピードが回復したのなら34歳のシーズンを迎えるリンスカムにとって大きな武器となるだろう」と話している。
「トレード・ルーモア」によればリンスカムの今後について「彼はマイナー契約からのスタートになると思うが、リンスカムほどの選手をスカウトしない理由が見当たらない。2008年や2009年のときのような活躍を望むことは難しいが、興味を持っている球団はある」とのこと。果たして来季は2016年以来となるメジャーのマウンドに戻ってくることができるだろうか。リンスカムの復帰への道はまだまだ続く。