遅くまでフリーエージェント市場に残りそうな6選手
2017.12.25 12:30 Monday
大物FA選手の契約に時間が掛かるのは決して珍しいことではないが、今オフのフリーエージェント市場は全体的にかなりのスローペースとなっている。MLB公式サイトではジム・デュケットが「遅くまで市場に残りそうなFA選手」を6人ピックアップしている。
デュケットがピックアップしたのはJ.D.マルティネス、マイク・ムスターカス、ロレンゾ・ケイン、ジェイク・アリエタ、ウェイド・デービス、ルーカス・デューダの6選手。マルティネスとデューダ以外の4選手はいずれも元所属球団からクオリファイング・オファーを提示され、それを拒否している。
マルティネスについてはオフシーズン当初からレッドソックスやジャイアンツが獲得候補に挙げられていたが、いまだ契約が決まっていない。レッドソックスはレギュラー9人の顔ぶれが固まっており、マルティネスの枠を空けるためにはレギュラー選手の放出が必要となる。一方のジャイアンツは来季の予想年俸総額がすでに1億8000万ドルを超えており、マルティネスを獲得すると間違いなくぜいたく税の対象となる上限金額を超えてしまう。このあたりがなかなかマルティネスの契約が決まらない要因になっていると思われる。
ムスターカスとデービスはトレード市場の影響を受けている。ムスターカスと同じ三塁手ではマニー・マチャド(オリオールズ)やジョシュ・ドナルドソン(ブルージェイズ)がトレードされる可能性が消えておらず、フリーエージェント市場にはトッド・フレイジャーも残っている。デービスと同じクローザーではアレックス・コロメイ(レイズ)が放出される可能性が高まっており、コロメイを逃した球団がデービスやグレッグ・ホランドの獲得に動くという流れになりそうだ。
ケインとアリエタは年齢による衰えを懸念されている可能性が高い。ケインのように身体能力を売りとする選手は年齢による衰えの影響を大きく受けることが多く、アリエタについてはすでに成績が下り坂となっている。デューダは他の一塁手が続々と契約先を決めており、一塁手の需要がなくなりつつあることが理由として挙げられている。
これらの選手は希望する契約条件を手に入れることができるのか。あるいは価格が下がったところで意外なチームが獲得するのか。今オフのフリーエージェント市場にはまだまだドラマが待っていそうだ。
