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2017年 最も改善されたマイナー組織はアスレチックス

2017.12.27 11:30 Wednesday

 アスレチックスは3年連続でア・リーグ西部地区の最下位に沈んでいるが、チームの将来を悲観する必要はない。MLB.comのジム・キャリスはアスレチックスを「2017年に最もマイナー組織が改善されたチーム」に挙げている。数年後には明るい未来が待っているはずだ。

 アスレチックスは今年7月、2つの大型トレードを成立させた。1つ目はショーン・ドゥーリトルとライアン・マドソンをナショナルズへ放出したトレード。このトレードによりアスレチックスは救援右腕のブレイク・トライネンのほか、2016年2巡目指名のシェルドン・ニューズ(三塁手兼遊撃手)と同3巡目指名のヘスス・ルザード(左腕)を獲得した。ニューズは今季マイナー3階級合計で打率.321、16本塁打、OPS.884の好成績を残しており、好打の内野手として期待は大きい。ルザードはトミー・ジョン手術を受ける前は1巡目指名候補に挙げられていた逸材であり、今季はルーキー級とA級ショートシーズンのみのプレイながら12試合で防御率1.66の好成績をマークしている。

 2つ目はエース右腕のソニー・グレイをヤンキースへ放出し、ダスティン・ファウラー(外野手)、ホルヘ・マテオ(遊撃手)、ジェームズ・キャプリーリアン(右腕)の3人を獲得したトレードだ。ファウラーは20本塁打&20盗塁をマークするような選手に成長する可能性を秘めた中堅手であり、マテオはマイナー有数の俊足を誇るアスリート。キャプリーリアンはトミー・ジョン手術からの戦列復帰を目指している途中だが、2015年のドラフトで全体16位指名を受けたようにエース級のポテンシャルを秘めた右腕である。

 MLB公式サイトの球団別プロスペクト・ランキングでは3位にファウラー、4位にマテオ、6位にルザード、10位にキャプリーリアン、13位にニューズがランクインしており、この2つのトレードを通してマイナー組織が大きく改善された様子が読み取れる。また、2017年のドラフトで指名したオースティン・ベック(1巡目)、ケビン・メレル(1巡目補完)、グレッグ・ダイクマン(2巡目)、ニック・アレン(3巡目)もそれぞれ5位、14位、15位、12位にランクインするなど数年後の優勝争いに向けて着実に準備は整っている。2000年代前半に「マネー・ボール」で一世を風靡した強豪が再びポストシーズンの常連となる日がやってくるのは、それほど遠い未来ではなさそうだ。

 なお、キャリスはアスレチックス以外に「マイナー組織が改善されたチーム」を4つ挙げており、フィリーズ、エンゼルス、タイガース、マーリンズの4球団が名を連ねている。


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