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コール放出がパイレーツに与える影響とは

2018.1.15 15:30 Monday

 アストロズへゲリット・コールを放出し、ジョー・マスグローブ、コリン・モラン、マイケル・フェリス、ジェイソン・マーティンの4選手を獲得したパイレーツ。エースを放出した今回のトレードはパイレーツにどのような影響を与えるのだろうか。

 まず、コールが抜けた先発ローテーションはジェイムソン・タイオンとイバン・ノバの両右腕を軸として、新加入のマスグローブ、昨季8勝のチャド・クール、同7勝のトレバー・ウィリアムスの5人で形成されるだろう。左腕のスティーブン・ブロールト、AAA級で9勝2敗、防御率1.93をマークしたタイラー・グラスナウらも候補となるが、この両投手はブルペンの一員として開幕を迎える可能性もある。また、トップ・プロスペクトのミッチ・ケラーも早ければ今季中、遅くとも来季の早い段階でメジャーへ昇格してくるはずだ。

 では、ブルペンはどうか。現時点でクローザーのフェリペ・リベロ、セットアッパーのダニエル・ハドソンとジョージ・コントスという勝ちパターンは確立しており、新加入のフェリスが重要な役割を担う可能性は低い。奪三振率13.13をマークしながら防御率5.63と、投げているボールの質に結果が伴っていない感のあるフェリスだが、名投手コーチとして知られるレイ・シアリッジのもとで才能を開花させるかもしれない。

 モランが加入した三塁手事情はどうだろう。昨季に引き続き、今季もデービッド・フリーズが正三塁手を務める予定となっていたが、モランが正三塁手に抜擢される可能性が高い。昨季はAAA級で打率.308、18本塁打、OPS.916をマークし、メジャーでも7試合のみの出場ながら打率.364、1本塁打、OPS1.235と結果を残しており、ブレイク候補の一人となりそうだ。これによりフリーズは一塁と三塁のバックアップに回ることになるが、モランは左打者であり、モランとフリーズによるプラトーンが形成される可能性もある。

 コールのトレードに関しては見返りの物足りなさを指摘する声も挙がっているが、獲得に成功したアストロズだけでなく、獲得を狙っていたと言われるヤンキースもトップ・プロスペクトの放出を拒んだことが報じられている。意中のプロスペクトを手に入れられないなかで、パイレーツはチーム作りに必要な即戦力(かつ保有可能年数の長い選手)を獲得できるアストロズとのトレードを選択したのだろう。今回のトレードが再建期突入への狼煙となるのか。今後は同じくトレードでの放出が噂されるアンドリュー・マカッチェンやジョシュ・ハリソンの動向に注目が集まることになりそうだ。


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