アクーナ「マイナースタートの決断をタフなものにしてやりたい」
2018.2.16 15:30 Friday
フリーエージェントを先延ばしにするため、ブレーブスがトップ・プロスペクトのロナルド・アクーナをマイナーでスタートさせることは確実と見られている。アクーナ自身もそれを理解しているが、その決定を無抵抗に受け入れるつもりはないようだ。
長期的なチーム編成を考えたとき、アクーナを開幕からメジャーのロースターに入れることはブレーブスにとって得策とは言えない。メジャーリーガーはメジャーでのプレイ期間が6年に達するとフリーエージェントの権利を得るが、この1年というのはメジャー登録日数172日に相当する。レギュラーシーズンはおよそ6ヶ月(=およそ180日)にわたって行われるため、シーズン最初の2週間ほどをマイナーで過ごした場合、最初のシーズンのメジャー登録日数が172日に満たず、結果としてプレイ期間が6年に達するのが1年先延ばしになるのである。
この手法を用いてトップ・プロスペクトのフリーエージェントを先延ばしにする例は毎年のように見られ、クリス・ブライアント(カブス)やジョージ・スプリンガー(アストロズ)も同じ経験をしてきた選手たちである。アクーナは今季の開幕ロースターに入って6年間マイナーに落ちることなくプレイし続けると、2023年シーズン終了後にフリーエージェントとなるが、今季のメジャーデビューを2週間ほど遅らせるだけで、フリーエージェント権の取得は最短でも2024年シーズン終了後になる。こうした事情があり、ブレーブスがアクーナを開幕ロースターに入れないのは確実であると見られているのだ。
しかし、アクーナは「(マイナースタートの)決断をできるだけタフなものにしてやりたい」と意気込んでいる。オープン戦で自身の価値を証明し、チームに不可欠な戦力であると思い知らせてやろう、ということだろう。「僕をAAA級でスタートさせるという決断をするときに、チームが悩むようにしてやりたいんだ」とアクーナ。一方でブライアン・スニッカー監督は「何が起こるかを100%知ることはできないから、彼にはしっかり準備しておいてもらいたい」とアクーナに期待を寄せている。
マット・ケンプをドジャースへ放出し、外野の1枠が空いたため、早期のメジャー昇格を確実視されているアクーナ。昨季はアーロン・ジャッジ(ヤンキース)とコディ・ベリンジャー(ドジャース)の活躍に沸いたメジャーリーグだが、今季は「アクーナ旋風」が吹き荒れるかもしれない。
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