ベテラン救援右腕・ベノワが1年100万ドルでナショナルズへ
2018.2.20 11:30 Tuesday
日本時間2月20日、ナショナルズはホアキン・ベノワと年俸100万ドルの1年契約を結ぶことで合意に至った。コーダ・グローバーが右肩痛を抱えていることが発覚したナショナルズは、実績豊富なベテラン右腕をブルペンに加え、デプスの強化に成功した。
現時点では球団からの正式な発表はないものの、メジャー17年目のシーズンに臨む40歳のベテラン右腕がキャリア9球団目となるナショナルズに加入することになった。ナショナルズのキャンプ地にはすでにベノワのロッカーが用意されており、身体検査を経て正式に契約が発表される見込みだ。
昨季のベノワはフィリーズで44試合に登板して防御率4.07をマークしたあと、7月末のトレードでパイレーツへ移籍。しかし、移籍後は左膝の炎症の影響もあって8試合にしか登板できず、防御率7.56と期待を大きく裏切った。シーズントータルでは52試合に登板し、8年連続の50登板以上はクリアしたものの、防御率4.65は右肩の故障からの復活を遂げた2010年以降では自己ワーストの数字。奪三振率が低下し、被本塁打率が悪化するなど、40歳を迎えて球威の衰えを隠せなくなりつつある。
とはいえ、直近8シーズンで防御率3.00未満を6度もマークするなど、大崩れしない安定感は魅力的であり、ナショナルズは不本意なシーズンに終わった昨季からの巻き返しを期待しているようだ。また、ベノワの獲得はグローバーの状態に関するナショナルズの懸念の表れと言ってもいいだろう。
グローバーは右肩の炎症により昨季を終えており、現在も同箇所の痛みに悩まされている。本人のコメントによると大事には至っていないようだが、開幕を万全の状態で迎えられるかどうかは不透明だ。幸いにもブランドン・キンツラーとの再契約、ベノワの獲得などによってブルペンの頭数は揃っており、ナショナルズは将来のクローザー候補であるグローバーを慎重に扱うことができる。経験豊富なベノワは、グローバーら若手投手のサポート役としても、大きな役割を果たすことになりそうだ。
関連ニュース
2月14日 ナショナルズが金銭トレードで便利屋・レイノルズを獲得
2月12日 アリエタのナショナルズ入りは実現するのか
