ヤンキース・バード 初のフルシーズンに中軸打者として挑む
2018.2.21 16:00 Wednesday
ヤンキースのアーロン・ブーン新監督はアーロン・ジャッジ、ジャンカルロ・スタントン、ゲーリー・サンチェスらとともに打線の中軸を担う存在として25歳のグレッグ・バードに大きな期待を寄せている。故障に苦しむシーズンが続いているバードにとって、健康に過ごせるかどうかが活躍のカギとなりそうだ。
日本時間2月21日、ブーンはバードについて「私は彼の存在をはっきりと認識しているよ。彼は優勝争いをするチームの中軸打者に相応しい選手だと思う。彼が健康を維持し、ベストの状態で居てくれれば、間違いなく打線の中軸候補になるだろう」と語り、打線の中軸を任せる方針であることを明らかにした。
2015年8月にメジャーデビューを果たし、46試合で11本塁打、OPS.871をマークしたバードだが、右肩の手術により2016年シーズンを全休。昨季は開幕から正一塁手として起用されたものの、19試合で打率.100、1本塁打、OPS.450の大不振に喘いだ挙句、右足首の故障で長期離脱し、シーズントータルでは48試合の出場に留まった。しかし、戦列復帰後は29試合で8本塁打、OPS.891と結果を残しており、ポストシーズンでも3本塁打、OPS.921と活躍。健康であればしっかり数字を残せることを証明してみせた。
ブライアン・キャッシュマンGMは昨夏、他球団から一塁手を獲得するトレードのオファーを受けた際、バードのポテンシャルを信じてオファーを断ったという。一塁手を補強しなかっただけでなく、バードの戦列復帰を急がせず故障が完治するのを辛抱強く待ち続けた判断は、戦列復帰後のバードの活躍を見る限り正解だったと言えるだろう。それくらい球団からの期待は大きいのである。
バードのメジャー出場経験は2015年の46試合と昨季の48試合だけ。しかし、ブーンはジャッジまたはスタントンに2番を打たせる方針を固めるなかで、右打者が連続するのを避けるためにジャッジとスタントンの間、要するに3番にバードを据える方針だ。球団内にバード以外の有力な一塁手は見当たらず、バードが期待を裏切るような事態になれば、チームの構想が大きく狂う可能性もある。球団からの大きな期待を背負うバードの働きぶりが、今季のヤンキースの命運を握っていると言っても過言ではなさそうだ。
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