パイレーツ・ナッティング会長 選手からの批判に理解を示す
2018.2.23 17:30 Friday
主力選手を放出した今オフの動きについて一部の選手から不満の声が出ているパイレーツ。日本時間2月23日、ボブ・ナッティング会長は選手からの批判が「正しく理にかなったものである」としたうえで、あくまでも勝てるチームを作るために動いていることを強調した。
今オフのパイレーツは長年にわたってチームの看板選手として活躍したアンドリュー・マカッチェンをジャイアンツ、先発ローテーションの柱だったゲリット・コールをアストロズへ放出。投打の軸と引き換えに、多くの若手選手を獲得した。この動きに対してベテラン内野手のデービッド・フリースは「勝つための姿勢を見せるべきだ」と球団を批判。正二塁手のジョシュ・ハリソンも「2年以内に優勝争いができないならトレードを希望する」と不満を示している。
ナッティングは選手たちからの批判は当然であると受け止めている。しかし、投打の軸の放出が、近年のカブスやアストロズのような本格的な再建開始の合図であることは否定。「我々は日々、試合に勝つことを考えて動いているし、今オフの動きはより良いチームを作るためのものだ」と、あくまでもチームの戦力アップのためのトレードであることを強調した。
確かに、マカッチェン&コールとのトレードでパイレーツが獲得した選手は、基本的にメジャーでプレイする準備が整った選手ばかりである。コリン・モランは正三塁手としての起用が予定されており、ジョー・マスグローブは先発ローテーションの一角、マイケル・フェリースとカイル・クリックはブルペンの一角を担う予定。長期にわたる再建を見据えてのトレードでないことは明白だ。
決して裕福な球団ではないものの、限られた予算のなかで最善のチームを作り、毎年優勝争いに絡むことを目指しているパイレーツ。「我々は勝てるチームを作るために、正しいステップを踏んでいると信じている」とナッティングはチーム作りに自信を見せる。カブス、ブリュワーズ、カージナルスがそれぞれポストシーズン進出に向けて積極的な補強を進めるなか、今季のパイレーツがどのような戦いを見せるか注目したい。
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