ブリュワーズの主砲・ブラウンが一塁の守備に挑戦中
2018.2.27 12:00 Tuesday
球団史上最多の302本塁打を放っているライアン・ブラウン(ブリュワーズ)は今季、チーム事情によって一塁守備に挑戦することになった。日本時間2月27日のインディアンス戦には左翼手として出場したブラウンだが、日本時間3月1日のジャイアンツ戦で「一塁手デビュー」を果たす予定となっている。
今オフ、ブリュワーズにはクリスチャン・イェリッチとロレンゾ・ケインという2人の実力派外野手が加わった。ほかにもドミンゴ・サンタナ、キーオン・ブロクストン、ブレット・フィリップスなど外野のレギュラー候補は豊富に揃っており、一時はトレードでの人員整理も噂されたほど。球団は主砲・ブラウンを一塁に回すことで、この問題を解決しようと考えている。
ブラウンは今オフ、外野用のグラブを新調したほか、一塁守備挑戦に向けてファーストミットを用意した。さらに、二塁守備に挑戦する可能性が取り沙汰されたこともあり、球団の用具マネージャーであるジェイソン・ショウガーはブラウンに二遊間用のグラブを作らせたという。野球用具を取り扱うウィルソン社の担当者に対してブラウンは「あなたたちの仕事を少し大変にしてしまっているね。いくつか追加のグラブが必要だから」と冗談っぽく話した。
大学時代は遊撃手としてプレイし、プロ入り後は外野に回るまで三塁を守っていたブラウンにとって、内野の反対側である一塁守備は完全に未知の領域である。ポジション取りやフットワーク、バントシフトや中継プレイなど、様々なことを日々学んでいるが、準備が不十分と感じたため、オープン戦の初出場は左翼手としてプレイすることを希望したようだ。「(一塁守備の準備ができるまで)あと数日必要だと感じたんだ」とブラウンは語る。
一塁守備では広範囲を走り回ったり、フェンスに激突したりする心配がないため、長期的に見ればブラウンのキャリアにプラスに働くだろう。しかし、短期的に見ると、ブラウンは2016年シーズン終了後に背中の手術を受けており、一塁で数多くのゴロを捕球することは背中への負担となる可能性がある。そこでブラウンは1日当たりに捕球するゴロの数を制限しているという。
今季、ブラウンがシーズンを通して一塁守備に専念するのかは現時点では定かではない。一塁には昨季31本塁打を放ったエリック・テームズもおり、彼を完全なベンチ要員として扱うことは考えにくいからだ。いずれにしても、ブラウンの一塁挑戦により、クレイグ・カウンセル監督の選手起用に様々なオプションが生まれたことだけは間違いないだろう。
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