昨季29本塁打のナポリが古巣・インディアンスとマイナー契約
2018.2.28 11:00 Wednesday
2016年に自己最多の34本塁打&101打点をマークしてリーグ優勝制覇に貢献したマイク・ナポリが2年ぶりにインディアンスに戻ってきた。テリー・フランコーナ監督はポジションに空きがないことを明言する一方で、経験豊富なベテランスラッガーの復帰を歓迎している。
昨季のナポリはレンジャーズで124試合に出場して29本塁打を放ったものの、打率.193、出塁率.285、OPS.713はいずれも自己ワースト。昨季の不振が影響したのか、今オフはなかなか契約が決まらなかった。ナポリのベテランとしての存在感やリーダーシップを高く評価するフランコーナが「ナポリの獲得に動くチームがなかったのは残念だ」と語ったように、ナポリの価値は単なる個人成績だけでは表せない。個人成績以外の部分も高く評価するインディアンスは、ポジションの空きがない状況ながら、ナポリの呼び戻しに動いた。
「少しユニークな状況だよね」とフランコーナ。「彼はメジャーリーグのキャンプに参加する機会を欲していた。我々は彼に機会を与えるよ。彼がウチのキャンプで準備をして、(その後別のチームと契約して)敵となっても構わない。彼はそうした権利がある選手だと思うからね。彼はプロだ。そして、我々にとって特別な選手なんだ」とナポリへの賛辞を惜しまなかった。
今オフのインディアンスは、フリーエージェントとなってフィリーズへ移籍したカルロス・サンタナに代わる一塁手としてヨンダー・アロンゾを獲得。指名打者兼一塁手のエドウィン・エンカーナシオンもおり、同じ一塁手であるナポリの居場所はない。インディアンスはその事実をナポリに伝えたうえで、他の選手たちへの好影響を期待してナポリとマイナー契約を結んだのだ。ひょっとすると、ナポリが開幕までにメジャー契約のオファーを受け、1ヶ月で退団してしまうかもしれない。それでもインディアンスはナポリをキャンプに参加させる価値があると判断した。今回の契約からは、インディアンスのナポリに対する評価の高さがうかがえる。
インディアンスのキャンプには、2016年に盗塁王のタイトルを獲得し、ワールドシリーズ第7戦で起死回生の同点弾を放ったラジェイ・デービスも参加している。ナポリとデービスという経験豊富なベテラン選手の存在は、70年ぶりのワールドシリーズ制覇を目指すインディアンスにとって、この上なく貴重なものとなりそうだ。
関連ニュース
