イチローが6年ぶりのマリナーズ復帰へ 1年間のメジャー契約
2018.3.6 10:30 Tuesday
背番号51の安打製造機が6年ぶりにシアトルの街に戻ってくる。日本時間3月6日、マーリンズから契約オプションを破棄されてフリーエージェントとなっていたイチローが、古巣・マリナーズと1年間のメジャー契約を結ぶことで合意に至ったことが明らかになった。イチローはヤンキースへトレードされた2012年7月以来6年ぶりのマリナーズ復帰となる。
カルロス・ゴンザレス、メルキー・カブレラ、ジョン・ジェイなど多くの実力派外野手が市場に残るなか、優先順位が低いと見られていたイチローの契約が、古巣・マリナーズへの復帰という形で決定した。正式契約までに身体検査をパスする必要があるため、まだ球団からのオフィシャルな発表はないものの、ESPNの報道によると、今回の契約はマイナー契約ではなくメジャー契約だという。マリナーズは現時点で40人枠が埋まっており、イチローの加入が正式に決まった場合、40人枠を空ける必要がある。
今季のマリナーズはレフトにベン・ギャメル、センターにディー・ゴードン、ライトにミッチ・ハニガーが入る布陣が基本となり、4人目の外野手としてギレルモ・エレディアも控えているが、現時点で順調に調整を進めているのは新加入のゴードンだけ。ギャメルは右腹斜筋を痛めて4~6週間の離脱を強いられることになり、ハニガーは手の痛み、エレディアは肩の手術で調整が遅れている。こうした状況のなかで彼らをサポートする外野手が必要となり、外野3ポジションを守ることができ、経験豊富なイチローに白羽の矢が立ったというわけだ。
イチローはメジャー1年目の2001年から2012年途中までの11シーズン半をマリナーズで過ごし、MVP(2001年)、新人王(2001年)、オールスター・ゲームMVP(2007年)、シルバースラッガー賞3回、ゴールドグラブ賞10回、首位打者2回、盗塁王1回など数々の栄光を手にしてきた。当時は不動の1番打者として活躍したが、今回は4人目ないし5人目の外野手として、決して盤石とは言えない外野陣のサポート役を担うことになりそうだ。
なお、マリナーズがチームのレジェンドを現役晩年に呼び戻すのは今回が初めてではなく、歴代最高得票率で殿堂入りを果たしたケン・グリフィーJr.も一度チームを離れたあと、現役最後の2シーズンを再びマリナーズで過ごしている。イチローの復帰により、6年ぶりに「マリナーズの背番号51」が復活することはほぼ確実。慣れ親しんだシアトルの街で、球史に残る安打製造機は大きな注目を集めることになりそうだ。
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