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古巣復帰のイチローが挑む「44歳のシーズン」

2018.3.7 10:30 Wednesday

 古巣・マリナーズへの復帰が決定したイチローは、44歳で2018年シーズンを迎える。殿堂入り外野手のサム・ライスが1934年に44歳で97試合に出場して以降、44歳以上のシーズンで守備に就いたのはわずか6人だけ。イチローは長い歴史を誇るメジャーリーグでも例が少ない領域に足を踏み入れようとしているのである。

 ここではデータサイト「Baseball-Reference」に倣い、選手の年齢として該当年の7月1日時点のものを使用する。昨季のイチローはメジャー最年長野手(43歳)としてプレイしたが、次点のカルロス・ベルトラン(昨季アストロズ)とは3歳差。今季はベルトランが引退したことにより、エイドリアン・ベルトレイ(レンジャーズ)、ビクトル・マルティネス(タイガース)、チェイス・アトリー(ドジャース)らが次点となり、イチローとは実に5歳もの差がついている。この事実を見るだけでも、44歳で現役を続けているイチローがいかにレアケースであるかがお分かりいただけるだろう。

 1935年以降、44歳以上のシーズンで守備に就いた野手はピート・ローズ(1985~86年レッズ)、トニー・ペレス(1986年レッズ)、カールトン・フィスク(1992~93年ホワイトソックス)、フリオ・フランコ(2003~05年ブレーブス、2006~07年途中メッツ、2007年ブレーブス)、リッキー・ヘンダーソン(2003年ドジャース)、オマー・ビスケル(2011年ホワイトソックス、2012年ブルージェイズ)の6人しかいない。このなかで100試合以上に出場したのは1985年のローズと2003~05年のフランコだけ。また、外野の守備に就いたのは2003年のヘンダーソン(レフト18試合)と2012年のビスケル(レフト1試合)だけであり、イチローがセンターないしライトの守備に就けば、その時点でメジャー最高齢記録を更新することになる。

 イチローと同じ外野手であるヘンダーソンは、30試合に出場したこのシーズンを最後にメジャーの舞台から姿を消したが、イチローは今後どのようなキャリアを歩んでいくのか。昨季は代打が中心とはいえ136試合に出場しており、今季は2005年のフランコ以来となる「44歳以上で100試合以上に出場」をクリアするような活躍を見せてくれることを期待したい。


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