フィリーズが有望株・キンガリーと異例の早期6年契約
2018.3.26 10:30 Monday
日本時間3月26日、フィリーズは有望株二塁手のスコット・キンガリーと6年契約を結んだことを発表した。メジャーデビュー前の選手が複数年契約を締結するのは、ドラフト制度導入後ではジョン・シングルトン(アストロズ)に次いで史上2人目のことである。
有望株の才能への大きな期待と信頼が感じられる長期契約が実現した。フィリーズは23歳のキンガリーと6年2400万ドルの長期契約を締結。これにより今季から2023年までの年俸が確定しただけでなく、2024年からの3年間は球団オプションとなっている。キンガリーが期待通りの活躍を見せ、3年分の球団オプションが全て行使された場合、今回の契約は9年6500万ドルという極めて異例の長期契約となる。
オープン戦で打率.392、4本塁打、OPS1.141という大活躍を見せたキンガリーは、今季の開幕ロースター入りが決定した。多くの球団は有望株の保有可能期間を1年延ばすために、メジャー昇格を少なくとも2週間ほど先延ばしにすることを選択するが、今回の長期契約によりフィリーズは保有可能期間を気にする必要がなくなった。ゲーブ・キャプラー監督は開幕からキンガリーを戦力の一人としてフル活用できることになったのだ。
キャプラーはキンガリーが開幕スタメンに名を連ねる可能性を否定した一方で、二塁、三塁、遊撃、レフト、センター、ライトの6ポジションを守れるユーティリティ・プレイヤーとしてフルに活用していくことを明言。一塁手としての起用も示唆している。昨季AA級とAAA級の2階級合計で打率.304、26本塁打、29盗塁、OPS.889の好成績をマークした才能をフレキシブルに活用していく方針だ。
今季から6年間の年俸は75万ドル、125万ドル、150万ドル、400万ドル、600万ドル、800万ドルと推移していく。3年間の球団オプションも年俸自体は1300万ドル、1400万ドル、1500万ドルとそれほど高額なものにはなっておらず、球界有数のバーゲン契約となる可能性を秘めている。フィリーズが惚れ込んだ才能はホンモノなのか。キンガリーの今後が非常に楽しみだ。
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