カブス・ダルビッシュの公式戦初先発は勝敗つかず5失点
2018.4.1 13:00 Sunday
メジャーリーグのシーズンが開幕して早くも3日目となり、大谷翔平や平野佳寿、牧田和久と次々と日本人選手がデビューを果たしている。日本時間4月1日に行われたカブス対マーリンズの第3戦ではドジャースから移籍したダルビッシュ有がカブス移籍後公式戦初先発となったものの、勝敗はつかなかった。
ダルビッシュは6年1億2600万ドルでカブスと契約し、2016年以来の世界一を目指すための貴重な戦力として大きな期待が寄せられている。移籍後のオープン戦では5試合に登板して3勝0敗 防御率2.79と安定感抜群の投球を披露していた。そして迎えたカブスでの初登板の相手はオフに主力選手達を放出しチームの再建を目指すマーリンズ。前日の試合では延長17回に及ぶ死闘を制して勢いに乗っている。
注目のダルビッシュの立ち上がり。初回からいきなり試練が訪れる。先頭打者のルイス・ブリンソンに死球を与えて出塁を許すと続くデレク・ディートリックがダルビッシュの武器であるスライダーを右翼スタンドへと運び、いきなり2失点を喫することになった。その後は崩れることなく後続を三者凡退に抑えてこの回を最小失点で切り抜けた。一方のカブス打線は2回表の攻撃で無死一塁からカイル・シュワーバーが相手先発、オドリサマー・デスパイネのカッターを右翼スタンドへと叩き込み、あっという間に同点に追いついた。ダルビッシュがカブスの入団会見時に一緒にプレーする楽しみな選手の1人として名前を挙げていた大砲が今季は味方として彼を援護。この勢いに乗った打線は5回表にも3点を追加しダルビッシュに勝利投手の権利をもたらした。
初回の被弾で立ち直ったダルビッシュは4回までマーリンズ打線を無失点に抑えていくものの、リードした直後の5回裏にまたしてもピンチとなる。この回の先頭打者であるミゲル・ロハスに投手強襲の内野安打を浴びるとそこから少しずつ制球が乱れていく。四球と連打で無死満塁の場面を迎えるとブリンソンとスターリン・カストロにタイムリーを打たれ、5対5の同点となった。ダルビッシュはこの回の途中で降板。この日の投球結果は4回1/3を投げて5安打4奪三振5失点だった。
ダルビッシュ降板後は6対5とカブスリードの8回表、マーリンズ・田澤純一が登板。田澤は1死一・三塁のピンチを迎えるも後続を連続三振に抑えて無失点の好投をみせた。彼の投球に魅せられた打線はその裏にすぐさま同点に追いつき試合はそのまま延長戦に突入した。そして決着がついたのは延長10回表、カブスのハビアー・バイエズが放った二塁打をきっかけに無死一・二塁のチャンスをつくるとベン・ゾブリストの二塁打で7対6と勝ち越しに成功。この回で4得点を挙げてそのまま逃げ切り、10対6で勝利した。
今試合ではダルビッシュと田澤の2人の日本人選手がマウンドに立ったことになる。先発とリリーフの違いこそあるものの、明暗が分かれた。両者とも次回登板での好投を期待したい。
