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ロイヤルズが5連勝でプレーオフ争いに急浮上 PO圏内まで2.5差
【ロイヤルズ5-2レンジャーズ】カンザスシティ/カウフマンスタジアム、8月19日(日本時間20日)
ア・リーグ中地区3位、ワイルドカード5位のロイヤルズが5連勝を挙げ、ア・リーグのワイルドカード争いに急浮上した。先発のセス・ルーゴが七回途中2失点の好投でチームを牽引し、打ってはボビー・ウィットJr.の通算100号弾などで5点を援護。ワイルドカード6位のレンジャーズを5-2で下し、ガーディアンズを抜いて同4位に浮上し、同3位のマリナーズまで2.5ゲーム差に迫った。
先発のルーゴは8月のこれまでの3先発では防御率10.66と低迷。この日も初回にコリー・シーガーに先制弾を浴びる幸先の悪い立ち上がりだったが、それ以降は本来の姿を取り戻した。持ち前のコマンドを発揮し、打たれた安打はシーガーへの先制弾、そして四回にジョク・ピーダーソンに浴びたソロ本塁打を含む3本のみ。七回の先頭打者を12球かかった打席で三振に抑えたところで降板した。6回1/3を2失点に抑え、登板過多になっていたブルペン陣を助ける好投だった。
ルーゴの好投に応えるべく、打線も奮起。レンジャーズ先発の好投手メリル・ケリーに対し、ビニー・パスカンティーノとマイク・ヤストレムスキーがそれぞれ2戦連続の本塁打を放ち、2-2の同点で食らいついた。そして七回、レンジャーズのブルペン陣を攻め、無死満塁からジョナサン・インディアが押し出し死球で勝ち越し。八回にはウィットJr.が特大の18号2ランを放ち、リードを5-2に広げた。
25歳のウィットJr.はこの本塁打で、ロイヤルズ史上最年少で通算100本塁打に到達。さらにMLBでも史上4人しかいない最初の4シーズンで通算100本塁打、通算100盗塁を両方達成するという快挙を成し遂げた。ウィットJr.以前の達成者はバリー・ボンズ、ダリル・ストロベリー、フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)といずれもスター選手揃いだ。
ロイヤルズはそのまま5-2でレンジャーズから逃げ切り。連勝前は借金を抱えていたにもかかわらず、5連勝で一気に貯金4、ポストシーズン進出圏内まで手が届く位置に急浮上した。ワイルドカード2位のレッドソックスは3連敗、ワイルドカード3位のマリナーズは4連敗、そしてそのマリナーズと西地区の首位を1.5ゲーム差で争うアストロズも3連敗と、ポストシーズン進出圏内にいる球団は軒並み息切れしかけている。その隙を逃さずロイヤルズは一気に肉薄しており、昨季のような逆転でのポストシーズン進出劇の再現を目指す。
2025.8.20 14:02 Wednesday
スクーバルとブラウンが圧巻の投手戦 試合はタイガースがサヨナラ勝利
【タイガース1×-0アストロズ】デトロイト/コメリカパーク、8月19日(日本時間20日)
タイガースのタリック・スクーバル、アストロズのハンター・ブラウンによるエース同士のマッチアップが実現した。両投手とも期待を裏切らない好投を見せ、相手打線を零封。両投手の降板後も試合は無得点のまま進み、延長10回にタイガースが押し出し四球で唯一の得点を入れ、1-0で接戦を制した。
ア・リーグを代表する2人の好投手の投げ合いが実現した。昨季サイ・ヤング賞を受賞した28歳のスクーバルは今季11勝3敗、防御率2.42をマーク。一方の26歳のブラウンも、10勝5敗、防御率2.45と素晴らしい成績を残していた。共に選出されたオールスター・ゲームでは2人は隣のロッカーを使用し、互いに実力を認め合う好敵手だ。
スクーバルは二回まで打者6人で抑えたが、三回に2死一、二塁のピンチを招く。しかし、ここは内角ギリギリのシンカーで見逃し三振に打ち取って無失点。続く四回には2死一塁からライト線に二塁打を浴びたものの、ライトからセカンドのカットプレーで本塁に突入した一塁走者を刺し、無失点で切り抜けた。
しかし、ピンチを招いた中盤以降、スクーバルはアストロズ打線を全く寄せ付けず。五回から七回までは打者9人をパーフェクト、五回の三者連続を含む6三振で打ち取った。7回無失点、3安打、10三振、2四球の快投を見せ、防御率は2.32で依然リーグ1位。三振数でも2位を上回り、今季のMLBで初めて200三振に到達した。
一方のブラウンも劣らない好投を披露。地元デトロイト出身のブラウンは、5安打3四球を与えて度々ピンチを背負ったが、6三振で要所を締めた。終わってみれば6回無失点の好投で降板し、防御率はスクーバルに次いでリーグ2位の2.36に改善させた。
至高の投げ合いは両者無失点のまま決着が付かず、試合はブルペン勝負に。それでも両軍のブルペン陣は失点を与えず、延長戦に突入した。タイガースが九回から登板していたウィル・ベストが十回のアストロズの攻撃を3人で終わらせると、直後の攻撃で満塁のチャンスを演出。グレイバー・トーレスが辛抱強く四球を勝ち取り、押し出しでサヨナラ勝利を挙げた。
2025.8.20 13:59 Wednesday
菅野が5回自責点ゼロの好投 吉田を2三振に打ち取る
【レッドソックス3-4オリオールズ】ボストン/フェンウェイパーク、8月19日(日本時間20日)
オリオールズの菅野智之(35)がレッドソックス戦に先発。5回1失点(自責点無し)の好投を披露し、勝利投手の権利を持って降板したが、九回に味方が同点に追いつかれたことで11勝目は逃した。試合は延長11回に注目の新人サミュエル・バサヨが決勝点となる打点を挙げ、オリオールズが4-3で勝利した。
菅野は初回、2安打で2死一、二塁のピンチを背負ったが、吉田正尚をスプリットで空振り三振に打ち取って無失点。二回も先頭に安打を許したが、この日の捕手アレックス・ジャクソンの盗塁阻止もあって3人で攻撃を終了させた。
三回も安打と失策、そして進塁打で2死一、三塁のピンチが訪れた。菅野は大きくリードを取る三塁走者に対して3回プレートを外すと、これがボークとなって先制点を許してしまった。2023年に導入されたピッチクロック関連の新ルールでは、投手は2度まで自由に牽制できるものの、3度目の牽制では走者をアウトにできなければボークが宣告される。プレッシャーをかけた三塁走者の巧みな走塁によって、レッドソックスは1-0と先制した。
菅野は続く回からは立ち直り、四回と五回は無失点に。5回85球限りで降板し、1失点(自責点無し)、3三振、5安打の好投を見せた。今季の防御率は6月以降初めて3点台に回復し、3.97となっている。
味方打線は五回に3得点を奪って逆転に成功。菅野からボールを受け継いだブルペン陣も無失点リレーでつないだが、九回を託されたヤラミル・ヒラルドが誤算だった。レッドソックスに加入して2試合目のナサニエル・ロウの移籍後初アーチを浴び、3-3の同点に追いつかれてしまった。
オリオールズは同点の十回の守備も満塁のピンチをしのぎ、11回は1死三塁と勝ち越しのチャンスを作った。この場面でデビュー3戦目の有望株バサヨが代打で登場。バサヨはボテボテのキャッチャーゴロに打ち取られたが、その間に三塁走者が生還して4-3と勝ち越し。これが決勝点となり、オリオールズはレッドソックスから逃げ切って勝利を挙げた。
菅野は直近7先発で負けなしの4勝、防御率2.84と絶好調。試合後の地元メディアの取材に対し、この成績改善の理由を「上手くいかない原因を追求し、その課題と向き合って、色々な人の力を借りて克服できた」と語った。さらに菅野のみならず、チームも6月以降は大きく調子を上げている。その要因を問われ、「生え抜くのガナー(・ヘンダーソン)であったり、ジャッキー(ジャクソン・ホリデイ)、そしてアドリー(・ラッチマン)のような選手が自覚を持って、プレー以外の面でもリーダーシップを取ろうとしているように見える。それが良い結果につながっていると思う」とコメントした。
2025.8.20 13:57 Wednesday
ドジャース痛恨のサヨナラ負け 山本由伸7回4安打3失点の力投も実らず
【ロッキーズ4-3ドジャース】デンバー/クアーズフィールド、8月18日(日本時間19日)
パドレスとの首位攻防3連戦をスイープしたドジャースは、敵地クアーズフィールドに移動してロッキーズとの4連戦がスタート。その初戦は先発の山本由伸が7回4安打3失点の力投を見せたものの、3-4で痛恨のサヨナラ負けを喫した。ドジャースがロッキーズに敗れるのは今季7度目の対戦で初めて。大谷翔平は「1番・DH」でスタメン出場して4打数2安打1打点だった。
試合序盤はドジャースのペースだった。山本が初回を三者凡退に抑え、二回にチャンスを作ってドルトン・ラッシングの犠牲フライと大谷のタイムリーで2点を先制。山本は二回も三者凡退で終え、打者6人をパーフェクトに抑える最高の立ち上がりとなった。
しかし、三回先頭のカイル・キャロスに四球を与えると、次打者ブレントン・ドイルにはライトへのヒットを浴び、無死二、三塁のピンチに。ここでライアン・リッターにタイムリーを許し、2-2の同点に追いつかれた。
試合が動いたのは六回。ドジャースは四球を選んで出塁したフレディ・フリーマンが今季4個目の盗塁を決めてチャンスを作り、2死からアレックス・フリーランドのタイムリー二塁打で勝ち越しに成功。山本は六回まで2安打2失点に抑える好投を見せ、勝利投手の権利を手にした。
ところが、七回に落とし穴が待っていた。この回も続投した山本は、先頭のジョーダン・ベックから6つ目の三振を奪ったものの、次打者エゼキエル・トーバーにカウント0-1から投じた2球目のフォーシームが真ん中付近に甘く入り、7号同点ソロを被弾。7回103球を投げて4安打3失点、6三振、2四球と決して悪い内容ではなかったが、悔いが残る1球となった。
ドジャースは八回1死二塁の勝ち越し機を生かせず、試合は3-3の同点のまま九回へ。3番手のジャスティン・ロブレスキーが1死からトーバーに二塁打を許すと、次打者ウォーミング・バーナベルにセンターへのタイムリーを浴び、3-4でサヨナラ負けを喫した。
パドレス3連戦をスイープした勢いのままに、ロッキーズ4連戦でも勝利を重ねたいドジャースだったが、まさかの敗戦。連勝は3でストップした。なお、今回の4連戦を勝ち越しで終えるために、絶対に負けられない2戦目には若手右腕エメット・シーアンの先発が予定されている。
2025.8.19 12:29 Tuesday
パイレーツがブルージェイズを撃破 スキーンズ6回8三振2失点の好投
【パイレーツ5-2ブルージェイズ】ピッツバーグ/PNCパーク、8月18日(日本時間19日)
パイレーツはアメリカン・リーグ東地区の首位を走るブルージェイズとの3連戦がスタートし、試合終盤の相手のミスにも助けられて5-2で勝利。先発のポール・スキーンズは6回8三振2失点の好投を見せ、防御率2.16でメジャートップの座をキープしている。
スキーンズが唯一失点したのは三回だった。ブラディミール・ゲレーロJr.の内野ゴロの間に1-1の同点に追いつかれ、ボー・ビシェットに勝ち越しタイムリーを献上。しかし、それ以外のイニングは無失点に抑え、チームに勝利のチャンスを残し続けた。パイレーツのエース右腕はフォーシームを多用(96球中51球)。奪った三振8つのうち4つはフォーシームで奪ったものだった。
スキーンズはこの試合が今季26度目の先発。3失点以上の登板は5度しかなく、26試合中21試合が2失点以下と安定感が光っている。
パイレーツは逆転された直後の三回に追いつき、試合は2-2の同点のまま終盤へ。七回にブルージェイズ3番手のブレンドン・リトルの暴投で勝ち越しに成功した。さらに八回にも相手のミスがあり、貴重な2点を追加。リリーフ陣がリードを守り、5-2で勝利した。
七回に2番手として登板し、打者3人をパーフェクトに抑えたエバン・シスクは記念すべきメジャー初勝利をマーク。最終回を締めくくったデニス・サンタナに8セーブ目が記録された。
カード勝ち越しがかかる2戦目、パイレーツは右腕ミッチ・ケラー(5勝11敗、防御率4.13)が先発予定。大ベテランのマックス・シャーザー(3勝2敗、防御率3.83)との投げ合いが予定されている。
2025.8.19 11:40 Tuesday
ア・リーグの地区首位対決はタイガースが大勝 4本塁打の一発攻勢
【タイガース10-0アストロズ】デトロイト/コメリカパーク、8月18日(日本時間19日)
タイガースに再び勢いが出てきた。アストロズとの地区首位対決3連戦の初戦、ウェンシール・ペレス、ライリー・グリーン、トレイ・スウィーニー、コルト・キースと4本のアーチで先発のジャック・フラハティを援護し、10-0で大勝。フラハティは7回3安打無失点の好投を見せ、7勝目を挙げた。
タイガースにとって、アストロズはポストシーズンの第2シードを争う直接のライバルである。大きく失速した時期があったものの、直近6試合で5勝を挙げ、アストロズとのゲーム差は4に拡大。ポストシーズンでは第1シード、もしくは第2シードを獲得できれば、ワイルドカード・シリーズを免除されるというメリットがある。
3連戦の2戦目はタリック・スクーバルとハンター・ブラウンという注目のマッチアップが予定されているが、初戦は一方的な展開になった。アストロズ先発のスペンサー・アリゲッティは試合序盤、フラハティと互角に渡り合い、二回には無死満塁のピンチを脱出。しかし、四回1死からペレスに10球粘られた末、先制の10号ソロを浴びた。
五回にはタイガース打線がアリゲッティに猛攻を浴びせ、1死から6者連続出塁で一挙4得点。ケリー・カーペンターが2点タイムリー三塁打を放つと、次打者グリーンは右中間に飛距離405フィート(約123メートル)の29号2ランを叩き込んだ。
タイガース打線はアストロズ2番手のテイラー・スコットも攻略し、六回はスウィーニーの三塁打でチャンスを作ると、キースの犠牲フライで1点を追加。七回にはスウィーニーが6号3ラン、キースも11号ソロを放ち、7月29日以来となる2ケタ得点に到達した。4人の選手がマルチ安打をマークし、マルチ打点も4人が記録。リードオフマンのキースはあと三塁打が出ればサイクル達成という活躍だった。
直近の2登板でいずれも5失点を喫していたフラハティは、初回に満塁のピンチを招きながらも無失点に抑え、そこから立ち直った。二回以降に許したヒットは1本だけ。最後の打者11人をすべて打ち取り、今季初めて7イニングを投げて今季最多タイの9三振を奪った。フォーシームで奪った見逃しのストライクが16球もあり、コマンドが冴えわたった登板だった。
2025.8.19 11:02 Tuesday
レッドソックスが待望の一塁手獲得 ナサニエル・ロウとメジャー契約を結ぶ
レッドソックスはナショナルズを退団してFAとなっていたナサニエル・ロウとメジャー契約を結び、待望の一塁手補強を実現させて今週のスタートを切った。ロウはただちにアクティブロースター(=メジャーの試合に出場できる26人枠)に登録され、18日(日本時間19日)のオリオールズ戦から出場できる状態となっている。
18日(同19日)の試合は相手先発が左腕のトレバー・ロジャースのため、ベンチスタートとなったロウだが、19日(同20日)は右腕の菅野智之の先発が予定されており、スタメン起用される見込みである。
レッドソックスのアレックス・コーラ監督は、新戦力のロウについて「彼は経験豊富な左打者だ」とコメント。「レンジャーズがワールドシリーズを制覇したときの一員だ。ナショナルズでプレーした今季は浮き沈みの激しいシーズンだったが、ここ(レッドソックス)で復調してくれることを願っている。彼とは外野フェンス(本拠地フェンウェイパークの左翼にあるグリーンモンスター)について、それが左打者にとって何を意味するかを少し話したよ。右腕相手に起用するつもりだが、特定の左腕を相手に起用したり、代打で使うケースも出てくるだろう。ロースターを最大限に活用していくつもりだ」とロウへの期待を語った。
30歳のロウは14日(同15日)にナショナルズからDFAとなった。
昨年12月22日にレンジャーズからトレードで移籍したロウだったが、今季はシーズンを通して打撃が低空飛行。しかし、これまでの実績が評価され、50勝74敗と低迷するナショナルズから68勝57敗のレッドソックスへの移籍を果たすことになった。
ロウは「本当にワクワクしているよ」とコメント。「素晴らしい成功を収めている打線に加わることができ、ポストシーズン進出を目指して戦うことができる。それは選手として目指すものであり、このチームに加わることができたのは本当に幸運だ」とポストシーズン進出を目指すコンテンダーへの移籍を喜んだ。
ロウの今季の年俸は1030万ドル。ただし、DFAを経てナショナルズを退団し、FAとなってからレッドソックスと契約したため、レッドソックスが負担するのはメジャー最低保証年俸の日割り分だけである。ロウは年俸調停の資格があと1年残っているため、レッドソックスは来季もロウを保有することが可能だが、チーフ・ベースボール・オフィサーのクレイグ・ブレスローは今季の戦いだけを見据えてロウの獲得に動いたようだ。
ロウは今季ナショナルズで119試合に出場し、打率.216、16本塁打、68打点、1盗塁、出塁率.292、OPS.665を記録。レンジャーズ時代の2022年にシルバースラッガー賞、翌2023年にはゴールドグラブ賞を受賞した実績の持ち主だが、今季ナショナルズでは実力を発揮できなかった。
「ナショナルズへ移籍したとき、どんな展開になるか全く予想がつかなかったけれど、その機会を最大限に生かしたいと思っていた。思うような結果を残すことはできなかったけれどね」とナショナルズ時代を振り返ったロウ。「記憶喪失になりたいよ。全く思い通りにならなかったから、記憶から消し去りたいくらいだ。まだまだ改善の余地はある。時間はたくさん残されているからね」とレッドソックスでの復調を誓った。
ロウと契約したことで、レッドソックスは2023年にレンジャーズで161試合に出場し、OPS.775という堅実な成績を残した一塁手を手に入れたことになる。ロウはその年、ポストシーズンでも3本塁打を放ってチームに貢献。レンジャーズはレイズ、オリオールズ、アストロズ、ダイヤモンドバックスを撃破し、球団史上初のワールドシリーズ制覇を成し遂げた。
ロウはポストシーズンの戦いについて「全く別物だ」と語る。「個人の成績は脇に置いて、とにかくその日の試合に勝つことだけが重要なんだ。シーズン終盤、そしてポストシーズンでは勝つための野球が何よりも重要だ。(そういう状況でプレーすることは)中毒性がある。勝つことだけがすべて、という感じなんだ。このチームでもそれを達成できるチャンスがあると信じている」と激しいポストシーズン争いを勝ち抜くことに意欲を見せた。
ロウは2023年のレンジャーズのほかに、2020年のレイズでもポストシーズンを経験している。ただし、このときはレギュラーシーズンの出場が21試合、ポストシーズンの出場もわずか1試合だけだった。
レッドソックスは今季、トリストン・カサスに正一塁手として大きな期待を寄せていたが、カサスは5月2日に左膝の膝蓋腱を断裂し、シーズン終了となってしまった。
その後、レッドソックスはラファエル・デバースを指名打者から一塁にコンバートすることを検討したものの、三塁から指名打者に転向したばかりのデバースはこのコンバート案を拒否。デバースは6月15日にジャイアンツへトレードされることになった。
コーラ監督は、カサスの離脱で空席になった一塁を、主にエイブラハム・トロとロミー・ゴンザレスの併用で埋めてきた。ゴンザレスは一塁と二塁を兼任しながら安定したパフォーマンスを見せているものの、トロはここ数週間、打撃不振に陥っている。
トロは直近27試合で打率.161、2本塁打、8打点という成績。ロウの獲得に動いたのは、トロの不振も影響しているのかもしれない。
レッドソックスの一塁手の今季の打撃成績は以下の通りだ。
打率.238(メジャー22位) 出塁率.295(同25位) 長打率.391(同20位) OPS.686(同22位) 14本塁打(同20位タイ)
対右腕の一塁手の打撃成績はさらに悪化する。
打率.212(メジャー26位) 出塁率.276(同28位) 長打率.339(同27位) OPS.615(同28位タイ) 9本塁打(同22位タイ)
今季は残り37試合。68勝57敗のレッドソックスはアメリカン・リーグ東地区2位で、首位ブルージェイズには5ゲーム差をつけられている。ワイルドカード争いではマリナーズと並んで首位に立っており、3位のヤンキースとは0.5ゲーム差だ。
「ビジターの選手としてここ(フェンウェイパーク)に来るのはいつも楽しかった」とロウ。「試合当日の雰囲気は本当に素晴らしいと思う。勝利を目指すチームの一員になれるのは本当に魅力的だ。一塁手が不足しているのはわかっているし、自分がそのポジションに入り、本当に貢献したいと思っている」と強い決意を口にした。
レッドソックスは18日(同19日)、ロウとのメジャー契約以外にもロブ・レフスナイダーの負傷者リスト入り、ネイト・イートンのメジャー昇格、アリー・サンチェスのDFAを発表。レフスナイダーは左脇腹を痛めてしまったようだ。
また、ウィルヤー・アブレイユも右ふくらはぎの張りで数日間欠場する見込み。レッドソックスはアブレイユが負傷者リスト入りを回避できることを期待しているが、負傷者リストに登録するかどうかは、今後数日間の回復次第となりそうだ。
2025.8.19 09:42 Tuesday
エンゼルス・ネトとメッツ・リンドーア 2人の遊撃手が週間MVPに選出
18日(日本時間19日)、2025年レギュラーシーズン21週目の週間MVPが発表され、アメリカン・リーグはザック・ネト(エンゼルス)、ナショナル・リーグはフランシスコ・リンドーア(メッツ)が選出された。
ネトはキャリア初の受賞で、エンゼルスからの選出は5月のテイラー・ウォードに続いて今季2人目。また、エンゼルスの遊撃手が選出されるのは2011年9月のエリック・アイバー以来、実に14年ぶりとなった。
一方のリンドーアはキャリア5度目の受賞で、メッツ移籍後では3度目。メッツからの選出は6月のピート・アロンソに続いて今季2人目となる。なお、両リーグで週間MVPを複数回受賞した選手はリンドーアを含めて38人いる。
24歳のネトは6試合に出場して打率.320(25打数8安打)、4本塁打、8打点、OPS1.254の好成績をマーク。本塁打はメジャー最多タイ、長打率(.840)とOPSは同4位、打点も同7位タイにランクインした。
11日(同12日)のドジャース戦では2本塁打を含む3打数3安打2打点(2四球)の活躍。1試合5出塁&マルチ本塁打は、エンゼルスでは2021年5月1日のジャレッド・ウォルシュ以来の快挙だった。25歳未満に限れば、2015年9月27日のマイク・トラウト以来である。また、ネトはこの試合で放った先頭打者アーチが今季8本目となり、球団のシーズン記録を更新した。
15日(同16日)のアスレチックス戦では今季20号アーチを放ち、2年連続のシーズン20本塁打&20盗塁を達成。複数回の「20-20」を達成するのは、エンゼルスではドン・ベイラー、トラウト、大谷翔平に次いで4人目となった。さらに、12日(同13日)のドジャース戦では大谷の打球を捕球してトリプルプレーの起点となるなど、守備面での活躍も光った。
31歳のリンドーアは6試合に出場して打率.560(25打数14安打)、3本塁打、7打点、OPS1.647と猛打爆発。打率、出塁率(.607)、OPS、安打など多くの部門でメジャートップの数字を残し、長打率(1.040)は同2位、本塁打も同3位タイにランクインした。
全6試合でヒットを放ち、13日(同14日)のブレーブス戦から5試合連続マルチ安打。15日(同16日)のマリナーズ戦では今季3度目のマルチ本塁打を記録し、遊撃手として通算22度のマルチ本塁打はアレックス・ロドリゲス、アーニー・バンクスに次いで歴代3位である。
16日(同17日)のマリナーズ戦では今季20個目の盗塁を決め、3年連続5度目となる「20-20」を達成。5度の「20-20」は遊撃手として史上初の快挙であり、メッツ移籍後の3度の「20-20」はダリル・ストロベリーとハワード・ジョンソン(ともに5度達成)に次ぐ記録となっている。
2025.8.19 08:39 Tuesday