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エンゼルス・大谷の右肘に新たなダメージ トミー・ジョン手術か

2018.9.6 11:10 Thursday

 大谷翔平(エンゼルス)の二刀流は、しばらくの間「お預け」ということになりそうだ。日本時間9月6日、エンゼルスは大谷がMRI検査を受けた結果、右肘の内側側副靱帯に新たなダメージが見つかり、医者からトミー・ジョン手術を勧められていることを明らかにした。大谷が手術を受けるのかどうか、また、手術を受ける場合はいつ受けるのか、といったことについて現時点では何も決まっていない状況だが、大谷がトミー・ジョン手術を受けた場合、来季は投手としてプレイできない可能性が極めて高い。

 エンゼルスのビリー・エプラーGMは、日本時間9月11日に大谷と面会し、将来について話し合う予定であることを明らかにした。エンゼルスは先月末から11試合にわたるロード遠征に出ており、チームが本拠地に戻ってくるのを待って、将来についての決断を下す形。エプラーによると、打者としての出場に支障はなく、大谷は日本時間9月6日のレンジャーズ戦に「3番・指名打者」で先発出場して17号本塁打を放っている。

 エンゼルスは大谷がトミー・ジョン手術を受けた場合も引き続き大谷を二刀流で起用していく方針だが、来季は打者に専念することになる可能性が高い。投手がトミー・ジョン手術を受けた場合、戦列復帰には14~16ヶ月を要するのが一般的であり、大谷が今月中に手術を受けたとしても来季中のマウンド復帰は難しい。一方、打者がトミー・ジョン手術を受けた場合は投手よりも早く戦列に戻れるのが一般的であり、たとえば今年5月にトミー・ジョン手術を受けたコリー・シーガー(ドジャース)は来季の開幕メンバーに名を連ねることが確実視されている。

 大谷は今年6月に右肘の内側側副靱帯の損傷で故障者リスト入りした際、手術をしない治療方法を選択し、7月上旬に打者として戦列復帰を果たしたあと、日本時間9月3日のアストロズ戦で復帰登板。エンゼルスがポストシーズン争いから脱落していることもあり、「無理に復帰させるべきでなかった」との声も聞こえるが、今季中に大谷の右肘の状態を実戦で確認しておくことはエンゼルスに必要だった。仮に大谷がトミー・ジョン手術を受けることになったとしても、6月に受けた場合と10月に受けた場合では「2019年登板不可・2020年復帰」という状況は変わらない。むしろ、大谷の実戦復帰を来春のスプリング・トレーニングまで待ち、トミー・ジョン手術を受けることになってしまった場合、2020年どころか2021年の前半戦までも犠牲にする可能性がある。こうした点から考えると、エンゼルスは大谷の復帰登板について適切な選択としたと言えるだろう。

 現時点で得られている情報から判断する限り、大谷はトミー・ジョン手術を回避できそうにない。来季は打者・大谷がフルシーズンでどれほどの成績を残すのかという点に注目が集まることになりそうだ。

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