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「投」で163キロ、「打」で先制弾 全米が大谷に沸く

2021.4.5 14:00 Monday

【ホワイトソックス4-7エンゼルス】@エンゼル・スタジアム

 9回裏に飛び出したジャレッド・ウォルシュの2号3ランでエンゼルスが劇的なサヨナラ勝ちを収めた一戦。しかし、その主役は間違いなく大谷翔平だった。118年ぶりとなる「2番・投手」でスタメン出場した大谷は、投げては最速101.1マイル(約162.7キロ)を計測して7つの三振を奪い、打っては初回の第1打席で初球を叩いて飛距離451フィート(約137.5メートル)の強烈な先制アーチ。残念な形で降板したが、「真の二刀流選手」としての可能性を示した。

 大谷が初回にホワイトソックス先発のディラン・シースから放った一発は初速115.2マイル(約185.4キロ)を計測。2015年のスタットキャスト導入後、エンゼルスの選手が打った本塁打としては最速だった。また、球速101.1マイルは今季の先発投手のなかで最速、初速115.2マイルは今季の全本塁打のなかで最速であり、同じ試合で球速100マイル以上と初速110マイルを記録するのはスタットキャスト導入後、史上初の快挙となった。

 さらに、1973年のDH制導入後、エンゼルスがDH制を解除して試合に臨むのは今回が初めて。エンゼルスの投手が本塁打を放つのは、DH制導入以前の1972年9月8日(現地時間)、クライド・ライト(元巨人)以来49年ぶりの快挙となった。イチローが最多安打記録に挑戦したときのように、大谷が「真の二刀流選手」への挑戦を続けたことで、様々な記録が掘り起こされている。

 3点リードで迎えた5回表、大谷は安打と牽制悪送球、2つの四球で二死満塁のピンチを招き、暴投と振り逃げ、女房役のマックス・スタッシの悪送球で一気に3失点。3点目の走者となるホゼ・アブレイユが生還した際、大谷と本塁上で交錯するような形となり、大谷は4.2イニング92球を投げて被安打2、奪三振7、与四球5、失点3(自責点1)という内容でマウンドを降りることになった。

 打者としては2号ソロ、センターライナー、ショートゴロで3打数1安打1打点。なお、ジョー・マドン監督によると、大谷の降板は交錯プレーによる負傷ではなく、予定していた球数に達したことが理由だという。幸いにも大きな故障には至らなかったようだ。

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