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【日本人選手の新チーム紹介~サンディエゴ・パドレス~】届かなかった悲願へ NPB最強クローザーが加入

2024.1.8 19:47 Monday

 MLBでワールドチャンピオンに1度も輝いていない5チームのうちの1つ、パドレス。近年は積極的な補強を図るもワールドチャンピオンの座にはなかなか届かない。日韓の最強クローザーを加えた今季のパドレスは悲願達成となるだろうか。

 レンジャーズのワールドシリーズ制覇で幕を閉じた2023年のMLB。これで世界一を達成していないのは残り5チームとなった。その1つであるパドレスは、2020年11月に筆頭オーナーとなったピーター・サイドラー氏がチーム強化に尽力し、ダルビッシュ有やブレイク・スネル、フアン・ソト、さらにはザンダー・ボガーツの獲得など、積極的な戦力補強を進めた。しかし、世界一達成の悲願には届かず、志半ばにして昨年11月にこの世を去った。

 この訃報を受け、ダルビッシュは自身のX(旧Twitter)で「彼は人生の教師であり、私たちが持っていたすべての交流から数えきれないほどの教訓を教えてくれました」と全文英語で追悼のコメントを投稿した。

 1969年のエクスパンション(球団拡張)で誕生したパドレスは、1984年と1998年にリーグ優勝すると、2020年と2022年にはワイルドカードでポストシーズンに進出。2023年はスネルが自身2度目のサイ・ヤング賞に輝くなど、14勝を挙げる活躍を見せるもドジャース、ダイヤモンドバックスに次ぐ地区3位でシーズンを終えた。オフには、スネルと同じ14勝を挙げたマイケル・ワカ、33セーブのクローザー、ジョシュ・ヘイダーがFAでチームを去り、打線の主力を担っていたソトはトレードでヤンキースへ放出。しかし、ヤンキースとのトレードでは若手先発投手を獲得し、NPBで2年連続3度目のセーブ王に輝いた松井裕樹を5年2800万ドル(約40億円)で獲得した。

 さらにKBO(韓国プロ野球)で通算139セーブ、防御率3.18の高佑錫(コ・ウソク)と2年総額450万ドル(約6億3000万円)で契約。東北楽天と阪神でプレーし、2021年に2年連続セーブ王に輝いたロベルト・スアレスを加えた3投手でクローザーの座を争う。

 打線は、昨季ゴールドグラブ賞を初受賞するなど大ブレイクした金河成(キム・ハソン)をはじめ、マニー・マチャドやボガーツら強打を誇る内野陣が並ぶ。そして、コンバートされた外野手でゴールドグラブ賞を受賞したフェルナンド・タティスJr.など、各所にオールスター級の強打者を揃えている。

 今季のパドレスは、日本時間3月20日に韓国のソウルで、大谷翔平、山本由伸を擁するドジャースとの開幕戦を迎える。エースのダルビッシュと新加入の松井はもちろん、キム・ハソンやコ・ウソクなどの韓国出身選手の活躍も注目される今季のパドレスは、いったいどんな戦いを見せてくれるのだろうか。亡きオーナーの想いを胸に、悲願達成を目指すパドレスには注目だ。

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