【オールスター名場面集⑤】オールスター・ゲーム前日に行われた伝説のホームランバトル
2024.7.15 22:16 Monday
オールスター・ゲーム(ASG)の前日に行われる人気イベント「ホームラン(HR)ダービー」。2021年には大谷翔平(当時エンゼルス)が日本人選手では初めて参戦し、1回戦敗退も2度の延長戦に及ぶ熱闘となったが、2019年にはそれを上回る伝説的な激闘が繰り広げられた。
2021年、コロラドで開催されたASGに、指名打者部門のファン投票トップ選出となった大谷は、「ホームラン・ダービー」に初参加。1回戦でフアン・ソト(現ヤンキース、当時ナショナルズ)と対戦し、22本で並ぶと、1分のタイブレークでも決着がつかず、3スイング勝負でソトが勝利した。
この人気イベントで伝説となっているのが、2019年のブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)だ。この年メジャーデビューし、ASGには選出されなかったが、前半戦8本塁打ながらHRダービーに招待され、1回戦は単独ラウンド歴代最多の29本塁打で準決勝に進出した。
準決勝の相手は、自身2度目のHRダービー出場となったジョク・ピーダーソン(現ダイヤモンドバックス、当時ドジャース)。ゲレーロJr.はここでも29本塁打を放つが、ピーダーソンも並び、そこから1分間の延長戦、そして2度の3スイング勝負を経て、ようやくゲレーロJr.が勝利した。
決勝戦の相手は、同じくこの年メジャーデビューのピート・アロンソ(メッツ)。前半戦では30本塁打を放ち、ASGには選手間投票で選出。ゲレーロJr.は父ゲレーロ(2007年優勝)に次ぐ親子優勝も注目されたが、22対23で敗退。アロンソが初優勝を飾った。
今回のHRダービーは選手の負担を減らすため、1回戦は対戦形式ではなく全選手が3分間、または40球の制限内で競い、上位4選手が準決勝に進出する。準決勝も1回戦と同ルールで、決勝戦は2分間、または球数27で行われる。
大谷は不参加を表明し、ドジャースからはテオスカー・ヘルナンデスが初参加。他にもア・リーグ本塁打2位のガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)、ナ・リーグ同2位のマーセル・オズナ(ブレーブス)らも初参戦。そして、5大会連続5度目の参戦となるアロンソが3度目の優勝を狙う。
ASGをさらに盛り上げる恒例の人気イベント「ホームラン・ダービー」は現地7月15日午後7時(日本時間16日午前9時)開始。今年はどのような白熱したバトルでオールスターを盛り上げてくれるのか。そして、栄冠と優勝賞金100万ドルを手にするのは誰か。年に1度の「祭典」オールスターは、前日のホームランバトルから大いに楽しもう。