English Español 韓国語

【大活躍中の注目選手⑪】今季最多のマルチ本塁打と雪辱を果たしたノーヒッター

2024.8.1 19:38 Thursday

 後半戦に突入し、白熱するゲームが展開されるなか、7月22~28日(日本時間23日~29日)のア・ナ両リーグの週間MVPが29日(同30日)に発表されたが、どちらも活躍は1週間では収まらなかった。

 ア・リーグで週間MVPを受賞したのは、カージナルス時代の2021年9月以来2度目の受賞となったレッドソックスのタイラー・オニール。レッドソックスからの選出は2023年9月のラファエル・デバース以来で、週間MVPが設定された1974年以降(ナ・リーグは73年から)、チーム通算144度目。ヤンキースの143度を上回り、単独トップとなった。

 オニールはこの週、5試合に出場して打率.429、4本塁打、8打点、OPS1.578の好成績を残し、7月23日(同24日)のロッキーズ戦でキャリア9度目のマルチ本塁打をマークすると、27日(同28日)のヤンキース戦でも記録。今季5度のマルチ本塁打はメジャー最多で、レッドソックスでは2019年のザンダー・ボガーツ(現パドレス)、J・D・マルティネス(現メッツ)以来となったが、オニールの快挙はそれだけでは収まらなかった。

 20日(同21日)のドジャース戦でも、7回に逆転の2ランを放つと、延長10回にも2ラン本塁打をマーク。試合はその後ドジャースに逆転を許したが、この日から6試合のうちマルチ本塁打を3度達成し、球団記録となった。

 ナ・リーグは、25日(同26日)のナショナルズ戦でノーヒッターを達成したパドレスのディラン・シースが初受賞。今季の投手の受賞は、4月にノーヒッターを達成したロネル・ブランコ(アストロズ)に次いで2人目、パドレスの投手では2022年9月のダルビッシュ有以来となった。

 シースのノーヒッターは、2021年4月のジョー・マスグローブに次ぐ球団史上2人目の快挙だが、今季ここまで22試合の先発で6回以上を投げ、被安打1以下に抑えた試合が6度。これはメジャー新記録となっている。また、3試合連続で6回以上を投げ、被安打1以下に抑えるのは20世紀以降初の快挙でもあった。なお、31日(同8月1日)のドジャース戦では2回にジェイソン・ヘイワードの内野安打でノーヒットは途切れ、3回にはニック・アーメッドの安打で被安打2となったが、6回途中まで被安打3、失点1で11勝目(8敗)を挙げた。

 ちなみに、シースはホワイトソックス時代の2022年9月3日(同4日)のツインズ戦で、9回二死までノーヒッターを継続したが、現同僚のルイス・アライズにライト前安打を許して快挙を逃している。今回はその雪辱を果たした形となった。

 オニール、シースともに、ここまで大きなタイトルを獲得していないが、今回の大活躍から開花する可能性もある。これからどのような活躍を見せてくれるのか、2人の今後にも注目していきたい。

spotvnow