【City Connect Uniforms解説③】カナダ・トロントの誇りを胸に
2024.8.16 15:01 Friday
2021年に導入されたシティコネクト・ユニフォーム。本拠地を置く地域の文化や特色をモチーフとしており、1つひとつのデザインに注目すると、チームと地域のつながりや歴史を感じられる。第3回は、都会的な印象のトロント・ブルージェイズのユニフォームを紹介していく。
ブルージェイズはシティコネクト・ユニフォームの発表前、球団公式SNSにて、ユニフォームを初めて見た菊池雄星(現アストロズ)のリアクション動画を公開。「That’s sick. I like it.」とデザインを気に入る様子に、ファンの期待も高まっていた。
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そして、5月30日にお披露目されたのが「ナイトモード」ユニフォームだ。トロントの夜の街がモチーフとなっている。アメリカとカナダの国境にある五大湖の1つ・オンタリオ湖のピッチブルー色を基調とし、そびえ立つCNタワーとブルージェイズの本拠地であるロジャース・センター、スカイラインがスピードレッド色で描かれ、ライトアップされた街並みが夜の湖に反射しているよう。
通常のホームユニフォームで「BLUE JAYS」と記されている胸元のロゴは、1999年以来25年ぶりに「TORONTO」を採用。フォントは観光名所のネイサン・フィリップス・スクエアにあるトロントサインから着想を得ている。
襟元には「DIVERSITY OUR STRENGTH」の文字が。トロントの紋章が由来のこのフレーズは、市の多文化的なアイデンティティと、地域社会・伝統・民族性・社会的背景などの多様性こそがトロントに繁栄をもたらしたのだ、という基本的な信念を表している。
右袖にあしらわれたおなじみの鳥のロゴは、通常のものと色が反転。ナイトモードの配色に合わせ、落ち着いたロイヤルブルーがメインだ。袖のダブルストライプは、1977年からチームのユニフォームに欠かせない要素で、「T」を模したデザインに。パンツの鮮やかなブルーのストライプとも調和する。
そして、キャップは街の誇りを大胆かつユニークに表現したもの。トロントの市庁舎の柱を彷彿とさせる力強い「T」と、カナダ全体を象徴するメープルの葉が組み合わされている。キャップの内側にはスカイラインが心拍のように描かれ、街の鼓動を象徴しているようだ。
このユニフォームは5月31日のパイレーツ戦を皮切りに全15試合で着用。トロントの夜の街のような、活気あるプレーに注目だ。