【タイトル候補者たち➀打撃】大谷、ジャッジの独走を阻止するべく役者たちがついに反撃
2024.9.9 23:03 Monday
一時は大谷とジャッジの三冠王が注目された今季の打撃主要3部門のタイトル争いが、シーズン終盤に入ると白熱を増してきた。それぞれの部門の現在と、ここ最近の勢いを確認し、各部門のタイトルの行方を追ってみた。
ナ・リーグは、ドジャースの大谷翔平が三冠獲得に向けて好調を維持していたが、8月11日(日本時間12日)に打率3割を切ると、9月8日終了時点で.291のリーグ5位に後退。ここ15日間の打率.426と急上昇し、トップに立っているのが2022年と2023年の首位打者、パドレスのルイス・アライズ(.315)だ。
アライズは5月にマイナー4選手とのトレードでマーリンズからパドレスに移籍。8月28日(同29日)のカージナルス戦では4安打を放つなど、移籍後の打率は.320。ここ7日間は.444と絶好調。3年連続のタイトル獲得が現実味を増している。
本塁打では、大谷のバットが止まらない。8月はヤンキースのアーロン・ジャッジとともにメジャートップの12本を放ち、現在は2位のマーセル・オズナ(ブレーブス)に9本差の46本と、リーグを跨いで2年連続のタイトル獲得に向け、着実に歩みを進めている。
打点は、大谷とオズナの一騎打ちかと思われたが、思わぬ伏兵が出現。メジャー7年目、ブリュワーズのウィリー・アダメスが8月30日(同31日)から9月2日(同3日)の4試合で10打点をマークするなど、ここ30日間で22打点を挙げ、101打点で大谷と並んでいる。
オズナも98打点と差は少なく、タイトルの行方は最後までもつれそうだ。
ア・リーグは、本塁打では2位のアンソニー・サンタンデール(オリオールズ)に12本差の51本、打点はホセ・ラミレス(ガーディアンズ)に19打点差の125打点と独走しているのがジャッジだ。
8月25日(同26日)のロッキーズ戦で2本塁打を放ってから12試合で音なしなのは気になるが、2年ぶり3度目の本塁打王、2度目の打点王は間違いないだろう。
残る打率は、ロイヤルズのボビー・ウィットJr.(.336)に抜かれ、さらに、ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.(.324)にも抜かれて現在3位(.321)のジャッジ。ゲレーロJr.は7月下旬に打率3割に到達してから、ここ30日間は.327と絶好調だ。
メジャー3年目で開花したウィットJr.がこのまま逃げ切って初のタイトルを獲得するのか。ゲレーロJr.が好調を維持して上回るか。熱いバトルになりそうだ。
レギュラーシーズンは残り1ヶ月を切り、タイトルの行方がほぼ見えてきた部門はあるが、ナ・リーグの打点、ア・リーグの打率のタイトル争いは、最後の最後まで目が離せそうもない。