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【MLBマスコット大図鑑⑫】始まりは40日間のトレーラー生活 滑り台パフォがおなじみのバーニー

2024.10.3 15:48 Thursday

 真剣勝負が繰り広げられるスタジアムで、どちらのファンも笑顔にするのが球団マスコットだ。個性豊かな人気者たちのプロフィールを紹介する。第12回はブリュワーズのバーニー・ブリュワー。

 1969年のエクスパンションにより創設されたシアトル・パイロッツが翌年にミルウォーキーへ移転し、ミルウォーキー・ブリュワーズが誕生。より多くのファンを球場に呼ぶため、チームのマスコットを作ろうという構想が浮かび上がった。

 初代バーニー・ブリュワーとなったのは、69歳のミルト・メイソン。ブリュワーズのゼネラルマネージャー(GM)と知り合いだったメイソンは1970年6月下旬、4万人以上の観客が集まるまで、当時の本拠地カウンティ・スタジアムのスコアボード上にあるトレーラーから降りないと宣言した。そして約40日後の8月16日、子どもたちにバットがプレゼントされる「バット・デー」に4万4387人の観客が集まり、地上に戻ることになった。

 そこから人気が高まったバーニーは、ビール樽で作られたシャレーからブリュワーズを応援するキャラクターとして1973年に登場した。現在、バーニーはブリュワーズの選手がホームランを打つたびに、長い滑り台を降りるパフォーマンスがおなじみとなっている。当時はビール瓶の中に滑り降りるパフォーマンスを披露しており、「バンビズ・ボンバーズ」や 「ハーベイズ・ウォールバンガーズ」と呼ばれた強力打線を誇るチームに欠かせない存在となった。

 1984年にブリュワーズがスタンドを改修し、バーニーのシャレーをサウンドタワーに置き換えたため、バーニーは一時姿を現さなくなったが、1993年にファンの要望により復帰。2001年、ミラー・パークへ移転した際にシャレーは「バーニーのダグアウト」にリニューアルし、黄色い滑り台も完備された。現在の本拠地アメリカンファミリー・フィールドにも設置されている。

 また、ブリュワーズのホームゲーム開催日は、アメリカンファミリー・フィールドの舞台裏ツアーとともに、バーニーの滑り台を体験できる。ブリュワーズの選手のホームランを祝福する、バーニーの気分を味わってほしい。

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