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【City Connect Uniforms解説⑩】パイレーツは1979年のWS第7戦も想起させるカラーに

2024.10.24 12:35 Thursday

 2021年に導入されたシティコネクト・ユニフォーム。本拠地を置く地域の文化や特色をモチーフとしており、1つひとつのデザインに注目すると、チームと地域のつながりや歴史を感じられる。第10回は、2023年に発表されたパイレーツのユニフォームを紹介しよう。

 パイレーツはアメリカのプロスポーツチームで唯一、黒と金の2色をチームカラーとして使用している。市旗やホームタウンのシンボルにちなんだ色をシティコネクト・ユニフォームに採用している球団も多いが、パイレーツの担当者は「黒と金が不可欠だった」と、アイデンティティである2色のチームカラーを貫いた。

 ビビッドなカラーリングのユニフォームは遠目で見ると、世界一に輝いた1979年のワールドシリーズ最終第7戦で着用されたものを想起させるが、よく見ると3つの細かいデザインが施されている。

 まずは星芒形の柄だ。ピッツバーグのフットボールチーム「ピッツバーグ・スティーラーズ」の「スチールマーク」ロゴにも使われている星芒形は、アメリカの鉄鋼産業と革新の中心地として発展した街の歴史を象徴している。

「Y」を逆さにしたマークは、アレゲニー川・モノンガヒラ川・オハイオ川の合流地点をイメージ。単にピッツバーグを流れる3つの川を表現しただけでなく、革新と技術の進化に伴い、川沿いの地域が新たな姿に進化したことも反映している。そして、星芒形と逆さのYをそれぞれ囲むチェック柄は、ピッツバーグの市旗をモチーフとした。

 また、前面の「PGH」の文字のなかには、ロベルト・クレメンテ橋の柱の窓に組み込まれた格子柄が。橋がピッツバーグの人々をつなぎ、パイレーツとも結びつけていることの象徴だ。

 2023年6月に発表されたこのユニフォーム。同年はトップス金×ボトムス黒の組み合わせだったが、今年のボトムスはホームユニフォームと同様の白に。来年の着こなしにも注目したい。

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