【日本人選手の2024年シーズン➀】最高のスタートからオールスター、そしてノーヒッターも
2024.10.31 17:00 Thursday
ポスティング制度を利用して4年5300万ドルでカブスと契約した今永の1年目は、華々しいデビューから歴史的な快投、さらには偉業も達成。日本の奪三振王がメジャーでも通用することを証明してみせた。
シーズン開幕4試合目の4月1日(日本時間2日)ロッキーズ戦でメジャーデビューを飾ったカブスの今永昇太。6回2安打無失点9奪三振の好投でいきなり初勝利をマークした。
2登板目のドジャース戦でも無失点の好投をすると、米公式サイト「MLB.com」はスプリッターの空振り率68.4%という驚異的な数字や、フォーシームの被打率.042(24打数1安打)という素晴らしい成績を紹介。今永は、その後もノビのある4シームと先発左腕としては珍しいスプリッターのコンビネーションで打者を翻弄し、9先発で5勝0敗、防御率0.84、58奪三振、WHIP0.91という大活躍をみせた。デビューから9試合に先発登板した時点での防御率としては、防御率が公式記録となった1913年以降で最もよい記録となった。
前半戦を8勝2敗、防御率2.97で折り返すと、オールスター・ゲームでも4番手で救援登板。ナ・リーグの投手で唯一の1イニング三者凡退の好投を披露した。
さらに9月4日(同5日)のパイレーツ戦では、7回をノーヒットに抑えると、継投のネイト・ピアソンとポーター・ホッジも無安打を継続し、カブスの球団史上18度目のノーヒッターを達成。継投ノーヒッターは球団史上2度目で、本拠地リグレー・フィールドでのノーヒッター達成は1972年以来のことだった。
9月16日(同17日)には、メジャー1年目の日本人左腕では初の規定投球回を達成。1年目のシーズンに15勝を挙げたのは2007年の松坂大輔に並ぶ3位タイ、左腕では最多記録を更新。最後の6戦6連勝は、1995年の野茂英雄、2002年の石井一久、2020年のダルビッシュ有(7戦7勝)に次ぐ4人目の記録となった。今永の1年目は全米に大きなインパクトを与え、歴史にも名を刻んだ。