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【日本人選手の2024年シーズン③】OPSはリーグ8位も3年連続で悲願達成はならず

2024.11.22 16:12 Friday

 メジャー3年目の鈴木は、本塁打、盗塁、OPSなどで自己ベストを更新し、メジャー移籍後初のグランドスラムやサヨナラヒットを放つなど、「神ってる」インパクトを残すも、悲願のポストシーズン(PS)進出にはあと一歩届かなかった。

 カブスの鈴木誠也は、オープン戦では規定打席不足ながら15試合で.459の高打率を残し、6本塁打はメジャー3位タイ、二塁打5本と合わせた長打11本は同トップ。OPS1.593の驚異的な数字を残すなど、開幕に向け存在感をアピールした。

 開幕戦となったレンジャーズ戦でも「2番・ライト」で出場すると、第3打席で二塁打を放った。その後も15試合で打率.305、3本塁打、13打点と好調なスタートを切ったが、右腹斜筋を負傷して10日間の故障者リスト(IL)に入った。

 復帰後の6月1日(日本時間2日)のレッズ戦では、自身メジャー初となるグランドスラムを放つと、その後も本塁打を量産。6月28日(同29日)のブリュワーズ戦で早くも10号に到達し、Mメジャー1年目から3年連続2ケタ本塁打を記録。さらに7月27日(同28日)には初回に先制2ランを放ち、これでメジャー通算49本塁打に。城島健司を抜いて日本選手歴代単独4位に浮上。その上の、大谷翔平、松井秀喜、イチローはいずれも左打者で、右打者では最多となった。

 後半戦は16試合に出場して打率.293、3本塁打、8打点、OPS.975をマークしていたが、8月に首の張りを訴え、欠場を余儀なくされた。休養日も兼ねて1試合の欠場で復帰すると、16日には5対5の延長10回無死1・2塁で打席が回り、自身メジャー初のサヨナラヒット。「神ってる」鈴木の本領を発揮した。

 9月に入っても好調を維持した。4日(同5日)に今永昇太が継投ノーヒッターを達成したホワイトソックス戦では2安打を放ち、日本人投手2人と野手2人が同時出場した10日(同11日)のドジャース戦では3安打をマーク。翌11日(同12日)には初回に、ドジャースの先発ボビー・ミラーの変化球を右中間スタンドにたたき込み、2年連続20本塁打。日本人では松井秀喜、大谷に次いで3人目の2年連続20本塁打を達成したが、右打者では初。19日(同20日)には2ランを放ち、21本塁打でメジャーでの自己最多記録を更新した。

 終わってみれば、鈴木のメジャー3年目は本塁打、四球(63)、盗塁、出塁率(.366)などで自己ベストを更新し、OPS.848はテオスカー・ヘルナンデス(ドジャース)やジュリクソン・プロファー(パドレス)をも上回るリーグ8位の好成績を残した。

 しかし、チームとしては9月2日(同3日)に6連勝を飾り、ワイルドカード圏内に3.5ゲーム差まで迫ったが、その後失速。チームとしては4年、鈴木にとっては移籍以降3年連続でPS進出を逃した。来季はドジャースとともに日本で開幕を迎えるカブス。そして、5試合連続安打でシーズンを終えた鈴木は、日本でも記録を継続して好スタートが切れるか。開幕戦から見どころ満載だ。

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