【PLAY BALL】2024 in SHINJUKU 「今永先生」の野球教室に150名の子どもたちが参加
2024.12.12 15:29 Thursday
MLBがアメリカ、カナダを中心に、世界各地で開催している青少年参加型イベント「PLAY BALL」。そのイベントが新宿で行われ、野球未経験および野球初心者の小学1~3年生150名が参加。今季、メジャー1年目で大活躍したカブスの今永昇太と一緒に野球を楽しんだ。
今回開催された「PLAY BALL」in SHINJUKUは、野球をやったことのない、野球経験が少ない子どもたちを対象に、野球を通じて心身の発育や友人との楽しみの場、そして野球の最も基本的なプレーの仕方などを学ぶことができるイベント。定員の150名を上回る応募があり、抽選で選ばれた子どもたちが参加した。
MCの紹介で登場した今永は、挨拶とともに「何か初めてのことにチャレンジするのは、すごく怖いかもしれない。僕も今年アメリカに行って初めてチャレンジしたので、みなさんは今日、僕と一緒にチャレンジしましょう」と子どもたちにエールを送り、イベントがスタート。子どもたちはバッティングやボールキャッチ、ピッチング、そして「今永選手とのキャッチボール」を順にチャレンジした。
キャッチボールで今永は、1人ひとりに「すごい」「上手」「ナイスボール」「頑張れ」など声をかけ、ときには「キャッチして頭の横に持ってきて、腕を伸ばす」とアドバイスを交えるなど、「投げる哲学者」や「今永先生」とファンから呼ばれる今永らしい言葉や指導でやる気を引き出すと、子どもたちはメキメキと上達していった。
キャッチボールの合間には子どもたちからの質問にも答えた今永。直球の投げ方を聞かれると、縫目を再現しているカラーボールを手に、「縫い目に指をかけて、ボールが潰れるくらいのイメージで」とプロの握りを詳しく伝授。また「試合中にトイレに行きたくなったら」という「変化球」の質問にも、「トイレに行きます。トイレはダグアウトからいちばん近くにあります」と丁寧に答えていた。
バッテイングコーナーでは、ティー・バッティングでボールをヒット。なかなかボールに当たらないが、うまくいったときの爽快感を体験。打たれたボールはほかの子どもたちがキャッチし、集めるといった協力作業も行った。
ボールキャッチでも、最初はうまく捕れないが、徐々にコツをつかむと動きはスムーズに。見守っていた保護者が子どもたちにアドバイスをする光景も見られた。
ピッチングエリアでは、マジックテープの付いたボールでストライクゾーンを狙う、お馴染みのアトラクションで投球を満喫。150名の参加者が4グループに分かれ、各エリアを順番に体験した。
野球体験終了後、今永が投球を披露。先ほどまでの和やかなムードは一変し、緊迫した空気のなか、子どもたちから「頑張れ!」のエールを受けながら投球を見せた。今永は投げる力の割合は「ゼロ割」と言うが、子どもたちは目を輝かせて現役メジャーリーガーの投球を見守っていた。
イベントの最後には、子どもたちからの質問に今永が答えた。速いボールの投げ方には、「遠くに投げる練習をしたら、同時に速くなりやすい」、どうしたら身体が大きくなるかには、「魚とかお肉とか卵とか納豆とか、たんぱく質もしっかり摂るようにしましょう。家に帰ったら、お母さんにたんぱく質の量を計算してもらって食事を出してもらうようにしてください」とアドバイスした。
最後に今永は「本当に子どもたちの成長スピードにはすごくびっくりしましたし、やっぱりみんなが目をキラキラさせてキャッチボールしている姿がものすごく嬉しかった。いまは公園でボール遊びができないとか、野球を始めるのに低くはないハードルがあると思う。道具代ももちろんかかりますし、いろんな事情があると思うので、決して無理なさらない範囲で子どもたちが好奇心を持ってもらえるような環境作りをしてもらえたら、できる範囲で始められたらいいのかなと思います」とイベントを振り返り、保護者にも環境づくりをお願いした。
現役のメジャーリーガーと触れ合える貴重な体験をした子どもたちだが、いまはそれが特別な体験だとは感じていないかもしれない。しかし、このイベントをきっかけに、ここから未来のメジャーリーガーが生まれる可能性もある。「あのときに参加した者です、と僕の前に現れてくれたら嬉しいので、みなさんともに頑張りましょう」と今永は語った。