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【日本人選手の2024年シーズン⑧】序盤と開幕前の故障に悩まされた2人の打者

2024.12.19 12:25 Thursday

 メジャー1年目に打率リーグ5位と期待に応えた吉田正尚の2年目は、好調なスタートを切ったものの、序盤にアクシデントに見舞われた。昨年キャリアハイのシーズンを終えたラーズ・ヌートバーも、好調だったオープン戦で故障し、出遅れて開幕を迎えた。

 メジャー2年目のレッドソックス・吉田正尚は開幕戦で「6番・指名打者」でスタメン出場すると、4回の第2打席でライト線への二塁打を放ち、その後は4試合連続安打をマークするなど好スタートを切った。4月20日(日本時間21日)の2号2ランで日米通算150本塁打を達成し、27日(同28日)には4安打の固め打ちも記録。しかし、その翌日にセンター前安打を放った際に左親指を痛め、途中交代するとそのまま故障者リスト(IL)に入った。

 6月の復帰後、なかなか復調には至らなかったが、7月5日(同6日)のヤンキース戦、1対3で迎えた9回表二死2塁の土壇場で同点アーチを放つ。まさに2023年のワールド・ベースボール・クラシック準決勝のメキシコ戦を思い出させる同点アーチから調子が戻った。

 11日(同12日)にも本塁打を含む3安打4打点を記録。8月中旬には打率.299と3割に迫るなど、8月は打率.326、4本塁打、15打点を記録した。

 さらに9月14日(同15日)のヤンキース戦、「4番・指名打者」で先発し、ゲリット・コールから日米通算1000安打を達成した。

 実は吉田は、シーズン序盤から右肩の痛みに悩まされていた。そのため、外野の守備に就いたのは1イニングのみ。シーズン終了後の10月16日(同17日)には右肩関節唇の修復手術に成功し、来季の開幕には間に合うとみられている。

 もう1人、好調時にアクシデントに見舞われたのがカージナルスのラーズ・ヌートバーだ。好調だったオープン戦で守備の際に転倒し、肋骨を骨折。開幕はILで迎え、13試合遅れで今季初出場となったが、4月12日(同13日)のダイヤモンドバックス戦、「6番・レフト」で出場すると、第2打席でいきなり復帰弾を放った。

 徐々に調子を戻していたヌートバーだが、さらなるアクシデントが。5月29日(同30日)には走塁中に脇腹を痛めて再びIL入り。7月に復帰するもなかなか調子は戻らなかったが、9月は打率.290、4本塁打、16打点と好調を維持し、15日(同16日)には3年連続の2ケタ本塁打を達成した。

 2024年シーズンは故障に泣かされた1年となったが、吉田は手術を機に来季は守備でも活躍が期待され、ヌートバーも終盤の9月に調子を上げただけに、来季に期待が持てる。今季の不振からの脱却を誓う2人の打者の「完全復活」に注目したい。

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