【元NPB戦士の今季⑦】阪神時代の高い奪三振能力は健在 メジャー復帰5年目のピアース・ジョンソン
2024.12.23 17:39 Monday
2019年に阪神で58試合に登板し、2勝3敗、40ホールド、防御率1.38とセットアッパーとして活躍したピアース・ジョンソン。翌2020年から再びメジャーへ戻り、パドレス、ロッキーズ、ブレーブスでプレー。2023年7月のブレーブス移籍後、好投を続けたジョンソンの今季は。
2023年シーズンにロッキーズで43試合、1勝5敗、4ホールド、13セーブ、防御率6.00と安定感を欠いたジョンソンは、同年7月にトレードでブレーブスへ。新天地では24試合に登板し、1勝1敗、8ホールド、防御率0.76と見違えるような成績を収めた。フィリーズとの地区シリーズでも3試合の登板でいずれも無失点に抑えた。
その奮闘を買われて2年契約を結んだ今季は、開幕戦で3番手として初登板。2対2で迎えた7回裏を二者連続三振含む三者凡退で片付けた。直後の8回表に味方が一挙7点を奪ったため、勝利投手に。翌日の登板は先頭に安打を浴びながらも後続を併殺に打ち取り、危なげなく無失点に抑えた。
4月に入ってからも、12日のマーリンズ戦から29日のマリナーズ戦まで7試合連続無失点と役割を果たしていたが、5月4日に右ひじの張りで15日間の故障者リスト入り。20日の復帰登板ではクリス・セールのあとを受け、3点リードの8回表、三塁に走者を背負うも無失点でしのぎ、4ホールド目を記録した。
6月は10試合で防御率2.53、さらに7月は8試合で防御率1.08と抜群の安定感を見せる。特に7月は全ての登板で三振を奪い、月間の奪三振率は14.04と出色の数字を残した。
ところが、8月は最初の登板で勝ち越し打を許すと、次の登板でも1/3回を1安打3四球3失点と振るわず、自身2連敗。26日から30日のあいだには3試合に登板したものの、そのうち2試合で被弾するなど、いずれも失点を喫してしまった。
12試合の登板で1勝2敗、防御率6.00と調子を落とした8月が過ぎ、シーズンは佳境へ。最終登板は9月30日のメッツとのダブルヘッダー1戦目だった。試合は乱打戦となり、7対6で迎えた9回表にマウンドへ上がったが、フランシスコ・リンドーアに逆転2ランを許して6敗目。それでも、チームはダブルヘッダー2戦目で勝利し、7年連続でポストシーズンへ進出した。
ジョンソンはパドレスとのワイルドカード・シリーズ第2戦で登板し、マニー・マチャド、ジャクソン・メリル、ザンダー・ボガーツを三者凡退に打ち取る好投を披露した。
チームで3番目に多い58試合に投げ、6勝6敗、12ホールド、2セーブ、防御率3.67を記録した今季のジョンソン。また、メジャー復帰後は5年連続で奪三振率2ケタと、阪神時代も発揮した持ち味を見せつけている。今後もチーム防御率メジャートップの「投手王国」に欠かせない存在として活躍することだろう。