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【2025年殿堂入り候補紹介⑥】「大本命」のイチローとともにシアトルで一時代を築いた「キング」が登場

2025.1.6 18:00 Monday

 2000年代初頭にイチローとともに一時代を築いたマリナーズのエース。「キング・フェリックス」としてシアトルのファンに愛されたフェリックス・ヘルナンデスも今回殿堂入り資格を取得した。19歳でMLBデビューを飾り、2012年には完全試合を達成した「キング」の初年度の結果はどうなるか。

 ヘルナンデスは複数球団から誘いを受けたが、同じベネズエラ出身のフレディ・ガルシアがエースとして活躍していたマリナーズと2002年に16歳で契約。2005年に19歳でMLBデビューを飾ると、その年4勝をマークした。

 自身初の開幕投手に抜擢された2009年は、リーグ最多タイの19勝(5敗)で球団史上初の最多勝を獲得し、サイ・ヤング賞投票でも2位と活躍。翌年は最優秀防御率などに輝き、サイ・ヤング賞を獲得した。2011年には3年連続5度目の2ケタ勝利、6年連続30先発登板、4年連続200投球回、3年連続200奪三振を記録。2012年3月には東京ドームで開催されたMLB日本開幕戦でも先発し、イチローとともに日本のファンの前にも勇姿を披露した。

 そしてこの年の8月、本拠地でのレイズ戦において、MLB史上23人目、マリナーズでは球団史上初となる完全試合を達成した。

 2015年5月にはMLB史上4番目の若さ(29歳1ヶ月)で通算2000奪三振を達成。それ以降は肘や肩の故障に悩まされ、2019年には史上6番目の若さで通算2500奪三振に到達したが、その後は広背筋を痛め、9月26日(日本時間27日)のアスレチックスとのホームゲームでの登板がキャリア最終登板になった。

 2011年に三塁側、レフトポール近くのスタンドに「キングス・コート」と呼ばれるエリアが開設された。ヘルナンデスが登板する試合では黄色のTシャツと黄色地に「K」と書かれたカードが配布され、黄色一色に。最終登板では「キングス・コート」はもちろん、スタジアム全体が黄色に染まった。

 2023年1月にはマリナーズの球団殿堂入りが発表され、8月に行われた式典でも再び黄色のTシャツを着たファンが詰めかけた。

 マリナーズ一筋15年、通算169勝、同2524奪三振は殿堂入りに確実な数字とは言えない。しかし、デビューから10年間はリーグ最高の投手だった。そして、今でもシアトルのファンに愛される「キング」は殿堂入りなるか。気になる初年度の結果は21日(同22日)に明らかになる。

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