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ドジャースに入団予定の有望株がパイレーツと契約か 米報道

2025.1.12 10:57 Sunday

 米メディア「ベースボール・アメリカ」のベン・バッドラー記者によると、2025年度の国際移籍市場でドジャースと契約する予定だったドミニカ共和国出身の有望株ダレル・モレルはパイレーツと契約することになったようだ。バッドラー記者は、モレルがパイレーツから180万ドル近い契約金を得る見込みであることを報じているが、これはドジャースが提示した条件の2倍近い金額だという。佐々木朗希の獲得を狙う球団は、ほかの選手を後回しにする可能性が高く、早くもその影響が出た事例となる。

 MLBの国際移籍市場については、移籍マーケットがオープンするまで正式な契約とはならないため、本件について不適切な部分は何もない。しかし、選手、チーム、そして「ブスコン」と呼ばれる非公式のアドバイザーたちは、選手が契約可能な年齢(16歳)に到達する数年前から契約の準備をしていることが多い。今回、佐々木の獲得を目指すために、口頭で合意していた契約の多くが破棄されることが懸念されており、なかには口頭合意していた選手に対して契約を1年遅らせることを提案している球団もあると言われている。

 佐々木争奪戦にはまだ7~8球団が残っているとみられ、この7~8球団すべてが佐々木との契約にできる限りの契約金を投入しようと考えた場合、さらに多くの口頭合意が破棄される可能性がある。佐々木の獲得を狙わない球団にとっては、他球団に入団予定だった有望株を「強奪」するチャンスでもあり、ドジャースの2倍近い契約金を提示してモレルとの口頭合意に至ったパイレーツのように、今後もこのようなケースが出てくることが予想される。

 佐々木獲得を狙う球団が懸念するのは、佐々木獲得のために資金をセーブしたにもかかわらず、佐々木も獲得できないという可能性があることだろう。また、佐々木獲得のために数年前からの口頭合意を破棄すると、国際移籍市場における選手やアドバイザーからの信頼も失ってしまう可能性がある。選手が16歳になる前から入団する球団がほぼ決まってしまう現在のシステムに問題があることは間違いないが、佐々木争奪戦の余波は今後さらに広がっていくかもしれない。

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