ヤンキースファンだった少年がヤンキースのエースに
2025.1.13 17:39 Monday
UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)から2011年のドラフト全体1位指名でパイレーツに入団。イニングを重ねるスタミナと、スイングのタイミングを狂わせる配球で、2020年からはヤンキース不動のエースとして君臨している。
UCLAでは、2023年に横浜DeNAベイスターズでもプレーしたトレバー・バウアーとともに活躍。ドラフトではコールが全体1位、バウアーが全体3位で指名され、注目を集めた。
2013年にMLBデビューを飾ると、1年目から10勝を挙げ、3年目の2015年には19勝、奪三振は200を超えた。さらにアストロズ移籍2年目の2019年には20勝を挙げ、リーグトップの防御率2.50、チーム記録を更新する326奪三振で二冠も獲得。先発投手としては2001年のランディ・ジョンソンを上回ってMLB歴代1位となる奪三振率13.82も樹立した。
2019年オフには、投手史上最高額(当時)の9年総額3億2400万ドルでヤンキースと契約。コールはカリフォルニア州出身だが、父の影響で子どもの頃から大のヤンキースファンだった。子どもの頃に観に行ったヤンキース戦で「Yankee Fan Today, Tomorrow, Forever.」というボードを掲げている当時11歳のコール少年の写真が新聞に掲載されたことがあるが、そのときのボードを入団会見で披露し、話題になった。
ヤンキース移籍後も活躍を続け、2021年は16勝で最多勝、2022年は257奪三振で2度目の最多奪三振をマークし、23年にはサイ・ヤング賞を満票で受賞した。
2024年は右ひじの故障で出遅れ、6月中旬に復帰。復調には時間を要したが、後半戦12試合で71回2/3を投げ、6勝(4敗)、防御率2.76、奪三振73と完全復調し、ポストシーズンでは5試合に先発して29イニングで22奪三振、10与四球、防御率2.17をマークした。
34歳となった現在、ストレートの平均球速は97.8マイル(約157.4キロ)から96.8マイル(約155.8キロ)に下がったが、コーナーを突く配球で打者を打ち取り、三振の山を築く。子どもの頃から憧れだったピンストライプのユニフォームを纏い、エースとしてチームをワールドチャンピオンに導くことができるか。「コール・トレイン」の愛称通り、剛腕列車は止まることなく走り続ける。