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ドジャースとパドレスが佐々木獲得に向けて予算枠増額を狙う

2025.1.16 14:58 Thursday

 佳境を迎えている佐々木朗希の争奪戦だが、昨オフの山本由伸とは異なり、23歳の佐々木にはいわゆる「25歳ルール」が適用されるため、派手なマネーゲームにはなっていない。25歳未満の海外アマチュア選手の獲得に使用できる契約金には上限があり、各球団は与えられた予算枠のなかでやりくりをしなければならないからだ。ただし、この予算枠はトレードすることができる。佐々木獲得を目指すドジャースとパドレスは、他球団が余らせている予算枠を獲得するためにトレードを画策しているようだ。

 米公式サイト「MLB.com」のマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、ドジャースとパドレスは他球団の予算枠を獲得するために、他球団にトレードの打診を行っているという。予算枠を増額し、佐々木に支払う契約金を上積みすることで、佐々木争奪戦で優位に立とうとしているのだ。

 2017年オフにポスティング制度を利用してメジャー移籍を目指し、エンゼルスと契約した大谷翔平がそうであったように、「25歳ルール」の対象となる佐々木はマイナー契約しか結ぶことができず、獲得を目指す球団は昨オフの山本争奪戦のような札束合戦を展開することはできない。基本的には起用法や育成プラン、球団設備、球団方針など、金銭面以外の条件で勝負することになるが、ドジャースやパドレスは契約金を1ドルでも多く用意し、佐々木陣営に誠意を見せたいと考えているのだろう。

 ドジャースに与えられている予算枠は514万6200ドルで、全30球団のなかではジャイアンツと並んで最も少ない。一方、パドレスの予算枠は626万1600ドルだ。海外アマチュア選手との契約に使用する予算枠はトレードによって最大60%まで増額することができ、もしトレードで上限まで増額した場合、ドジャースの予算枠は約823万ドル、パドレスは約1002万ドルとなる。場合によっては、他球団から予算枠を譲り受ける代わりに、自軍の有望株を手放すことになるかもしれない。裏を返せば、佐々木はそうしてでも手に入れたい逸材というわけだ。

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