カージナルス 引き続きアレナドのトレード放出を目指す方針
2025.1.19 07:45 Sunday
カージナルスは今オフ、全くと言っていいほど戦力補強を行っていない。ジョン・モゼラック編成本部長は若手育成に注力するため、ペイロールを削減してロースターの「リセット」を行う方針を明らかにしているが、その要となる高額年俸選手の放出がスムーズに進んでいないのだ。現在、トレード要員となっているのは名三塁手ノーラン・アレナドで、モゼラック編成本部長は「第1、第2、第3の優先事項はノーランの放出だ」と引き続きアレナドのトレード放出を目指す方針であることを明言した。
ゴールドグラブ賞10度の実績を誇るアレナドは、ロッキーズ時代に結んだ契約があと3年7400万ドル分だけ残っている(うち1000万ドルはロッキーズが負担)。12月中旬にはアストロズへのトレードがまとまりかけたが、トレード拒否権を持つアレナドがアストロズへの移籍を拒否。結局、それ以降は他球団とのトレード交渉が進展せず、カージナルスの補強を妨げる原因となっている。
今オフ、カージナルスはポール・ゴールドシュミット、ランス・リン、カイル・ギブソン、アンドリュー・キットリッジといったFA選手との再契約を見送り、今のところ目立った戦力補強は1つもない。アレナドとともにトレードの噂があったソニー・グレイとウィルソン・コントレラスが残留を希望したため、モゼラック編成本部長が目指すロースターの「リセット」も思うように進んでいないのが現状だ。
しかし、グレイは「勝てないとは思っていない」と言う。「特に野手陣には才能ある選手が揃っている。僕たちベテラン選手の役割は、彼らのメンターとなり、飛躍を助けてあげることだと思う」とチーム第一の姿勢を強調。メイソン・ウィン、ジョーダン・ウォーカー、ノーラン・ゴーマン、ラーズ・ヌートバー、アレック・バーレソン、ブレンダン・ドノバンなど、才能ある若手選手が揃う野手陣に期待しているようだ。
ドノバンも「ペイロールを削減したからと言って、優勝できないわけではない」とグレイ同様の考えだ。「多くの人々を驚かせるチャンスだと思う。個人的な意見になるが、このチームにはかなりいい選手が揃っている。このチームは多くの人々を驚かせることができると思う」と自信を示した。
いずれにせよ、本格的な戦力補強はアレナドのトレードが決まってからということになる。モゼラック編成本部長は「彼が満足できる居場所を見つけるための努力は続けていく」と引き続きアレナドのトレード交渉を行っていく方針を明言した。