【PLAY BALL】来日中のベッツが小学校で野球教室開催 子どもたちへ力強いエール送る
2025.1.23 12:23 Thursday
1月22日、来日中のムーキー・ベッツ(ドジャース)が都内の小学校をサプライズで訪れ、野球体験イベント「PLAY BALL」を通じて小学3〜4年生の児童約60人と交流。子どもたちは、ベッツと一緒にピッチングやバッティングを体験するほか、スター選手のプレーを間近で体感した。
「PLAY BALL」とは、MLBが世界各地で開催している青少年参加型イベント。野球経験が少ない子どもたちを対象に、野球を通じた心身の発育や友人との楽しみの場、野球の基本的なプレー体験の機会を提供しており、日本では2022年からスタートした。昨年12月にはゲストとして今永昇太(カブス)を迎え、東京・新宿にて開催された。
何も知らされず校庭に集められた子どもたちは、これから何が始まるのか、誰が来るのかとワクワクした様子。紹介のアナウンスとともにベッツが登場すると、大きな拍手が沸き起こった。
まず子どもたちは、グループに分かれてバッティング、ストラックアウトに挑戦した。ベッツがトスを上げ、そのボールを打つトスバッティングでは、バッターボックスでの立ち位置やバットの構え方、スイングの仕方も直接指導。鋭い当たりを放った子どもに頷きながら拍手をし、「いいスイングをするね」と声をかける場面も見られた。
また、バッター以外の子どもたちは守備も体験。見事ライナーを捕球した子どもとグータッチを交わし、「いい打撃といい守備!」と称賛したベッツ。終始笑顔で子どもたちの上達ぶりを見守っていた。
ストラックアウトのコーナーでは、ストライクゾーンの的をめがけて思いっきり投球する子どもたちの様子が。力加減やコントロールに苦戦しながらも「がんばれー!」「ナイスボール!」「惜しい!」と互いに声をかけあう姿が印象的だった。
野球体験の終了後には、ベッツが打撃と守備を披露した。ボールをキャッチしようと待ち構える子どもたちのもとへ高く打ち上げると、1球ごとに歓声が青空に響きわたる。さらに、バットをグラブに持ち替え、軽やかな身のこなしと正確な送球を見せれば、子どもたちは名手のプレーに真剣な眼差しを向けた。
その後、子どもたちから「どうしたら体が強くなれますか?」と聞かれると「よく食べてよく寝ること。自分は(大谷)翔平やアーロン・ジャッジと比べると体が大きくないので、その分時間をかけてトレーニングをしている」と話したベッツ。3月に行われる東京シリーズの目標には「ホームランを1本打つこと、2試合勝つこと、おいしいラーメンを食べること」を挙げて会場の笑いを誘った。
最後に「男性であろうが女性であろうが、体が大きかろうが小さかろうが、それは関係ありません。自分自身を信じること。そして、ポジティブな気持ちを持ち続けること。そうすれば何があっても大丈夫」と力強いメッセージを送り、イベントは幕を下ろした。
現役メジャーリーガーによる野球教室という貴重な経験を得た子どもたちは「野球をやったことがなかったから難しかったけど、打つのも投げるのも楽しかった」「ムーキー・ベッツ選手に会えてすごくうれしかった」と充実した表情を浮かべていた。
ベッツもまた「子どもたちとの交流は楽しい時間だったし、オープンな心構えでいてくれてうれしかった」と振り返った。そして「野球をやっていなかったらチームメイトの翔平、ヨシ(山本由伸)、(佐々木)朗希と出会うこともなかった。野球を通じて世界が1つになれるといいと思う」とコメント。メジャーリーガーとの交流はもちろん、今回の「PLAY BALL」を通して仲間と一緒に汗を流した時間は、子どもたちにとってかけがえのない経験になったことだろう。