アストロズがプレスリーに対してトレード拒否権の破棄を要請
2025.1.25 09:45 Saturday
日本時間1月25日、米全国紙「USA Today」のボブ・ナイチンゲール記者が報じたところによると、アストロズはセットアッパーのライアン・プレスリーのトレードについて、他球団と暫定的に合意しており、プレスリーに対して正式にトレード拒否権の破棄を要請したようだ。米メディア「ジ・アスレチック」によると、カブス、レッドソックス、タイガース、ブルージェイズなどがプレスリーの獲得に乗り出している模様。テキサス州ダラス出身のプレスリーは地元を離れることに乗り気ではなく、現時点ではトレード拒否権を破棄していない。
米メディアの報道によると、プレスリーは東海岸または西海岸の球団への移籍は拒否する可能性が高いという。その一方で、テキサス州から比較的近い中地区の球団であれば、トレードを受け入れる可能性があるようだ。ナイチンゲール記者は「アストロズはプレスリーに対し、カブスと少なくともあと1球団への移籍を受け入れるように要請した」と報じており、中地区の球団という条件であれば、カブスとタイガースが該当することになる。特にカブスは実績のあるクローザーが不在であり、通算112セーブ&104ホールドを誇るプレスリーを欲しがっているのは間違いない。
2023年までクローザーを務め、昨季はセットアッパーとして25ホールドを記録したプレスリーだが、アストロズがこのベテラン右腕の放出に向けて動いているのには明確な理由がある。FA市場に残っているアレックス・ブレグマンと再契約するための資金を捻出することだ。プレスリーは3年契約の最終年を迎えており、今季の年俸は1400万ドル。プレスリーを放出すれば、その分だけブレグマンへのオファーに上積みできるというわけだ。
なお、MLBではサービスタイム(=メジャー登録日数)が10年に到達し、なおかつ同じ球団で5年連続プレーした選手には、全球団に対するトレード拒否権が与えられることになっており、その権利は「10&5」と呼ばれている。プレスリーが持っているのはこの「10&5」のトレード拒否権だ。アストロズにとって、プレスリーのトレードが成立するかどうかは今後のチーム編成に大きく影響するため、あらゆる手段を使ってプレスリーを説得し、トレード成立に向けて動いていくとみられる。