森井翔太郎を獲得したアスレチックス 二刀流選手として期待
2025.1.26 12:24 Sunday
2025年度の国際移籍市場において、日本から大型契約を結んだのは佐々木朗希(ドジャース)だけではない。東京・桐朋高校の森井翔太郎も日本のアマチュア選手としては史上最高の契約金でアスレチックスとマイナー契約を結んだ。高校通算45本塁打を誇る森井について、多くのスカウトは打者として高い評価を与えているが、アスレチックスはあくまでも二刀流選手として育成していく方針。国際スカウト部長のスティーブ・シャープ氏は「投打両方で特別な存在になる可能性がある」と大きな期待を寄せている。
シャープ氏は、森井について「投手として大きな可能性を秘めている」と語る。高校通算45本塁打の大型遊撃手(または三塁手)として期待される森井だが、マウンドでは最速95マイルを誇る。「古いやり方でミスを犯さないようにしないといけない。『まずは打者として育てよう。投手のことは打者として上手くいかなかったあとに考えればいい』というわけにはいかないんだ。彼は投打両方で特別な存在になる可能性がある」と二刀流選手として育成していく方針を改めて強調した。
「彼はすでに95マイルを記録している。だから、我々は両方やらせてみる必要がある。そして、彼は素晴らしいアスリートだから、きっと上手くいくと思う。コーチングスタッフ、メディカルスタッフ、トレーニングスタッフなど、多くの努力が必要になると思われるが、クリエイティブにやっていきたい。我々もやる気に満ち溢れているよ」とシャープ氏。球団の総力をあげて、次代のスター候補生として森井を育成していく方針だ。
米公式サイト「MLB.com」は「アスレチックスが森井を獲得するためには2つのハードルを越える必要があった」と指摘する。1つはアメリカの大学に進学するよりも直接プロと契約させること、もう1つはほかの29球団との争奪戦を制することだ。全30球団のなかで最多タイのボーナスプールを与えられていたアスレチックスには資金的な余裕があった。さらに、二刀流選手として育成していく方針を明確にしたことが大きなアピールポイントになったようだ。
GM補佐のダン・フェインスタイン氏は「我々は彼が投打両方をやりたいと考えていることを知っていた」とコメント。「我々が彼を二刀流のプロスペクトとみなしていることは間違いなく大きなアピールポイントになったと思う」と争奪戦の勝因を分析した。