佐々木は史上最高の投手プロスペクトか 球団幹部の見解は?
2025.1.29 16:20 Wednesday
メジャーのマウンドに立つ前から「将来のサイ・ヤング賞候補」として大きな注目を集めている佐々木朗希(ドジャース)。米公式サイト「MLB.com」では2025年のプロスペクト・ランキングで全体1位に佐々木を選んだ。では、過去のプロスペクトと比較した場合に、佐々木は「最高のプロスペクト」と言えるのか。米公式サイト「MLB.com」では、ポール・スキーンズ(パイレーツ)、スティーブン・ストラスバーグ(元ナショナルズ)、大谷翔平(ドジャース)との比較について、球団幹部の見解を聞いている。
今回のアンケートを担当したジム・キャリス記者によると、話を聞いた球団幹部のほとんどが佐々木よりもスキーンズを高く評価したという(キャリアの同時期を比較した場合)。スキーンズは佐々木のようなスプリッターは投げられないが、佐々木と同程度の球速を持ち、スライダーも一級品。さらに、佐々木よりもはるかにガッシリとした体格を備えている。あるア・リーグの球団幹部は「スキーンズは私がこれまでに見た大学生投手のなかで最高のボールを投げていた。制球力も安定している。衝撃的な投手だった」と語った。プロ入り後には第3の武器として「スプリンカー」も追加。昨季はナ・リーグ新人王に輝いた。
佐々木と大谷の比較に関しては「互角」との意見が多かった。あるナ・リーグの球団幹部は「大谷のほうが頑丈だが、佐々木のほうがポテンシャルは高い。ほぼ互角だが、キャリアの同時期で比較した場合、私は佐々木を選ぶと思う」と語った。
佐々木とストラスバーグの比較は意見が分かれた。あるナ・リーグの球団幹部は「私はストラスバーグより佐々木を選ぶ。彼のほうが速いボールを投げるし、伸びしろもある。能力の上限で言えば、大谷やスキーンズよりも上かもしれない。もちろん、その分リスクも大きい選手だけれどね」とコメント。多くの球団幹部で一致していたのは、能力の下限(フロアと言う)はスキーンズ、大谷、ストラスバーグのほうが上だが、能力の上限(シーリングと言う)に関しては佐々木が一番ということだ。
あるア・リーグの球団幹部は「佐々木の能力の上限はさらに上がる可能性がある。制球力もスライダーも今後さらに良くなっていくだろう。彼には世界一の投手になる可能性があるんだ」と言う。史上有数の投手プロスペクトとして大きな期待を背負う佐々木は、その期待に応えることができるだろうか。