今季のMLBにおいて最もタレントが揃っているポジションは?
2025.2.3 12:08 Monday
毎年恒例となっている「MLBネットワーク」のポジション別ランキング・トップ10の発表はすでに終了。では、現在のMLBにおいて、最もタレントが揃っているのはどのポジションなのだろうか。米公式サイト「MLB.com」のアンソニー・カストロビンス記者は先発投手、救援投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手、指名打者という11個のポジションを、タレントの充実度を基準として1位から11位までランク付け。ポジション自体のランキングを公開している。
1位に選ばれたのは遊撃手だ。カストロビンス記者は「遊撃手の黄金時代を迎えている」とコメント。昨季、出場した試合の50%以上に遊撃手として出場した選手のうち、18人が「ベースボール・リファレンス」が算出する総合指標WARで3以上を記録した。これは2019年と並び、史上最多人数だったという。2019年と2024年の両方で3以上のWARを記録した遊撃手はウィリー・アダメス(ジャイアンツ)、カルロス・コレア(ツインズ)、フランシスコ・リンドーア(メッツ)、トレイ・ターナー(フィリーズ)の4人だけ。つまり、この5年間のうちに新たなスター遊撃手が次々に台頭したことになる。ボビー・ウィットJr.(ロイヤルズ)やガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)を筆頭に、現在のMLBで最も充実しているポジションであることは間違いない。
2位には救援投手がランクイン。昨季40イニング以上を投げてWHIPが1以下だった救援投手は33人もいた。先発投手が消化するイニングが減少するなか、救援投手の重要性は増しており、そこにタレントが集まるのは当然なのかもしれない。
3位から10位は右翼手、三塁手、左翼手、捕手、指名打者、二塁手、先発投手、一塁手という順に。7位の指名打者は大谷翔平(ドジャース)のインパクトが突出しているが、ほかにもブレント・ルーカー(アスレチックス)、ヨーダン・アルバレス(アストロズ)、マーセル・オズナ(ブレーブス)、カイル・シュワーバー(フィリーズ)といった強打者が揃っている。先発投手が9位にとどまっているのは少し寂しい印象も受ける。
そして、最下位の11位となったのは中堅手だ。アーロン・ジャッジ(ヤンキース)は今季右翼に戻り、ジャレン・デュラン(レッドソックス)は左翼手としての出場が多くなることが予想されている。マイク・トラウト(エンゼルス)も指名打者を務める試合が多くなりそうだ。フリオ・ロドリゲス(マリナーズ)は昨季低調で、バイロン・バクストン(ツインズ)は相変わらず故障が多い。ジャクソン・メリル(パドレス)は昨季大活躍したが、トータルで見れば、絶対的なスーパースターが不在という状況。今季はフリオやトラウトの復活に加え、オニール・クルーズ(パイレーツ)のブレイクにも期待がかかる。