【MLB東京シリーズ展望⑪】2度目の日本開幕戦は第6期黄金時代のヤンキースが来日! 1年半ぶりゴジラが吠えた
2025.2.10 17:56 Monday
初めて日本でMLBの公式戦が行われてから3年後、2003年にはマリナーズとアスレチックスによる日本開幕戦が予定されていたが、イラク情勢緊迫の影響で開催1週間前に中止が決定。同年オフには翌年行われる日本開幕戦のカードが発表され、2度目の日本開幕戦に参加することが決定したのがヤンキースだった。
2003年3月、2000年に次ぐ2度目の日本開幕戦でイチローの凱旋が実現すると思われた1週間前に、急遽中止が決定。多くのファンが落胆したが、シーズン終了後の12月にMLBは翌2004年に日本開幕戦を行うことを発表。開幕戦を行うのは、2003年に9年連続のポストシーズン進出を決め、ワールドシリーズまで勝ち上がった名門ヤンキースとデビルレイズ(現レイズ)だった。
ヤンキースは2000年にワールドシリーズ3連覇を達成するなど第6期黄金時代を迎えており、2003年には「ゴジラ」こと松井秀喜も入団。松井は全試合に出場し、ポストシーズンでは地区シリーズとワールドシリーズで日本人初アーチも放つ活躍を見せた。
松井の凱旋試合はプレシーズン・マッチから衝撃的だった。古巣の巨人戦で松井は4番に座ると、2回の第1打席では、2010年からMLBでプレーする高橋尚成から豪快なアーチを放った。そして以下の豪華なラインナップで開幕戦を迎えた。
1 SS デレック・ジーター
2 LF 松井秀喜
3 3B アレックス・ロドリゲス
4 1B ジェイソン・ジアンビ
5 RF ゲーリー・シェフィールド
6 C ホルヘ・ポサダ
7 DH ルーベン・シエラ
8 2B エンリケ・ウィルソン
9 CF ケニー・ロフトン
第1戦、松井は初打席で右中間二塁打を放ったが、チームは3対8で敗戦。しかし、第2戦はヤンキース打線が爆発し、12対1で大勝した。松井は3回二死1・2塁から同点タイムリーでロフトンを還すと、2点リードの5回一死1塁の場面では右中間スタンドに推定飛距離130メートルの特大アーチを叩き込んだ。
イチローの凱旋は幻となったが、その後の日本開幕戦は日本人選手の出場が毎回見られるようになった。今回は両チームで計5人の日本人選手が所属するドジャースとカブスの注目カード。再び日本のファンを沸かすのは誰だろうか。