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レンジャーズの先発右腕グレイに守護神転向の可能性 米報道

2025.2.11 11:33 Tuesday

 絶対王者アストロズにかげりが見られ、強力ローテーションを擁するマリナーズも依然として貧打を改善できていないア・リーグ西地区では、レンジャーズの9年ぶりの地区優勝を予想する声も多い。ただ、レンジャーズもオフの補強に積極的に動いたわけではなく、特にブルペンには不安を抱える。クローザーを経験したことのある投手が少なく、苦肉の策として先発右腕ジョン・グレイのクローザー転向案も出ているようだ。

 守護神カービー・イェーツ、セットアップのデービッド・ロバートソン、ホセ・ルクラークを失い、レンジャーズは5人のベテランとリーズナブルな1年契約を結んで穴埋めを図った。しかし、その中でクローザー経験がある選手は皆無。セットアップ級の実力を持つ者も、38歳のクリス・マーティンのみだ。

 「ダラス・モーニング・ニューズ」のエバン・グラント記者は、役割を決めずに流動的にブルペンを運用する選択肢のほか、先発右腕グレイをクローザーに転向させる可能性が「(チーム)内部で協議されている」と報じた。現在33歳のグレイは昨季4年契約の3年目を迎え、23登板(19先発)で5勝6敗、防御率4.47をマーク。奪三振率はキャリアワーストレベルに落ち込むなど、先発投手として依然のようなパフォーマンスはもう期待できないかもしれない。ただ、決め球スライダーと4シームの平均球速はまだ衰えておらず、ブルペン転向で復活するシナリオは想像に難くない。

 しかし、実力ある先発投手をブルペンに転向させるのは、基本的には下策だ。グレイは現状、ネイサン・イオバルディとジェイコブ・デグロムに次ぐ先発3番手と予想されている。高齢な投手(イオバルディ、デグロム)、故障明けの投手(デグロム、タイラー・マーリー)、まだ実績が足りない若手(コディ・ブラッドフォード)で先発ローテを構成するレンジャーズにとって、3年連続で100イニング以上を投じているグレイのイニング消化力・安定感は貴重だ。

 グレイのブルペン転向が現実味を帯びるのは、後半戦以降の話かもしれない。レンジャーズはクマー・ロッカー、ジャック・ライターというドラ1の有望株コンビに大きな期待を寄せている。この2人がローテーションで活躍できれば、グレイをブルペンに回すことが可能になるだろう。仮に投手陣が力を発揮できれば、元来の強力打線に大きなプラスが加わることになり、9年ぶりの地区制覇にも手が届くかもしれない。

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