ピベッタの契約交渉に進展か 「前進している」と米記者報道
2025.2.12 09:31 Wednesday
レッドソックスからのクオリファイング・オファーを拒否したあと、なかなか契約が決まらない状況が続いているニック・ピベッタだが、ようやく動きがあったようだ。「MLBネットワーク」のジョン・ポール・モロシ記者が関係者から得た情報によると、ピベッタは契約成立に向けて「前進している」という。また、その球団はピベッタが昨季まで所属していたレッドソックスではないようだ。順調にいけば、近日中にも契約合意のニュースが飛び込んでくるかもしれない。
まもなく32歳の誕生日を迎えるピベッタはカナダ出身の右腕。これまでフィリーズとレッドソックスで先発ローテーションの一角を担い、2022年から2年連続で2ケタ勝利をマークした。レッドソックス移籍5年目となった昨季は27試合(うち26先発)に登板して145回2/3を投げ、6勝12敗、防御率4.14、172奪三振を記録。複数年契約を希望し、1年2105万ドルのクオリファイング・オファーを拒否するという強気の姿勢に出たが、ここまで契約が決まっていない。
ピベッタは「3年契約のオファーを得られるはず」と考えていたようだが、サプライズとも言えるレッドソックスからのクオリファイング・オファーの提示が他球団と契約を結ぶうえでの障害となっている。他球団はピベッタを獲得するためにドラフト指名権を犠牲にしなければならないからだ。通算奪三振率9.96という三振奪取能力の高さは魅力だが、8年間で規定投球回到達は2度しかなく、通算防御率も4.76に過ぎないピベッタ。ここまで契約が決まらないのは「市場を読み違えた」ということだろう。
ドラフトが終了すると、クオリファイング・オファーに関連するペナルティは発生しなくなるため、「ピベッタは7月中旬まで待たねばならないのでは」との見方もある。しかし、米スポーツ専門チャンネル「ESPN」のジェフ・パッサン記者は「その可能性は低い」と断言する。スプリング・トレーニングが始まると、必ずどこかの球団で故障する投手が現れ、自然と投手に対する需要が高まっていくからだ。ここまで売れ残っているピベッタだが、シーズン開幕までにはどこかの球団と契約を結ぶことになるはずだ。