カージナルス・アレナドが希望する移籍先は5球団だけ 米報道
2025.2.13 12:00 Thursday
今オフのカージナルスは名三塁手ノーラン・アレナドをトレードで放出したうえで、ロースターの「リセット」を行うことを目指していた。しかし、肝心のトレードが決まらず、全く身動きの取れない状況が続いている。米公式サイト「MLB.com」でカージナルスを担当するジョン・デントン記者によると、アレナドが希望する移籍先は5球団だけ。ジョン・モゼラック編成本部長はヤンキース、レッドソックス、ドジャース、パドレス、エンゼルスとの交渉に限定され、トレードの実現に向けて苦戦を強いられている。
ゴールドグラブ賞10度の輝かしい実績を持つアレナドは全球団に対するトレード拒否権を有しており、自身が望まない移籍先へのトレードは拒否することができる。実際、昨年12月にはカージナルスとアストロズのあいだでトレード交渉が大きく進展したものの、アレナドがアストロズ移籍を拒否したため、破談に終わった。勝てる球団への移籍を希望しているとみられるアレナドだが、移籍を受け入れる球団数を増やすなどの譲歩はしておらず、モゼラック編成本部長はなかなかトレード交渉を前進させることができていない。
アレナドが移籍を希望する5球団のうち、トレード成立の可能性があるとみられるのはヤンキースとレッドソックスだ。しかし、ヤンキースはすでにぜいたく税の最高基準額を超過しており、高額年俸のアレナドを受け入れるのは現実的ではない。カージナルスが大規模な年俸負担に応じるか、ヤンキースが余剰戦力のマーカス・ストローマンの放出に成功しない限り、ヤンキース・アレナドが誕生することは考えにくい。
そうした事情もあり、アレナドの最有力の移籍先と目されているのがレッドソックスだ。しかし、デントン記者によると、レッドソックスはアレナドよりもアレックス・ブレグマンを好んでいるという。ブレグマンはまだFA市場に残っており、カージナルスがアレナドのトレード交渉を進めるためには、ブレグマン争奪戦の決着を待たねばならない状況だ。レッドソックスがブレグマンを獲得できなかった場合、アレナドのトレード交渉が進展する可能性もあるが、現時点ではアレナドはカージナルスの一員としてスプリング・トレーニングを迎えることが濃厚だ。