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【日本人選手の新天地④~小笠原慎之介~】NPBから最後の挑戦者は「ブザービーター」で合意

2025.2.13 13:42 Thursday

 今オフ、MLBに挑戦した日本人選手最後の1人、中日ドラゴンズからポスティング制度でメジャー移籍を目指した小笠原慎之介が交渉期限ギリギリでナショナルズと合意。チームは合意の報告をSNSで「ブザービーター」というコメントとともに投稿した。

 12月11日(日本時間12日)に45日間の移籍交渉がスタートした小笠原。年をまたぎ、すでに佐々木朗希、青柳晃洋、そして菅野智之も契約を結んでいるなか、今オフMLBに挑戦する日本人選手最後の小笠原は、交渉期限ギリギリの1月24日(同25日)にナショナルズと2年総額350万ドル(約5億4300万円)で合意。ナショナルズはSNSにて、バスケットボールでブザーが鳴ると同時に決まる劇的シュートになぞらえ、「ブザービーター」のコメントとともに契約を発表した。

 ナショナルズは1969年にカナダ・ケベック州モントリオールで「モントリオール・エクスポズ」として創設し、2005年のワシントンDC移転に伴い「ワシントン・ナショナルズ」に名称変更。エクスポズ時代を含め、ナショナルズには伊良部秀輝、吉井理人、大家友和が在籍していた。そして2019年、マックス・シャーザー、スティーブン・ストラスバーグ、パトリック・コービンの3本柱を擁し、ワイルドカードからワールドシリーズ初制覇を成し遂げたが、以降の5年間は最下位または4位と低迷した。

 本拠地移転から20年の節目を迎えるナショナルズは、オフに課題であった攻撃陣の補強として、強打の一塁手、レンジャーズのナサニエル・ロウをトレードでまず獲得した。

 続いて、先発投手に昨季ホワイトソックスで0勝10敗に終わるも2019年にはブレーブスで13勝(4敗)、防御率2.68をマークしたマイク・ソロカと契約。ブルペンも通算225登板のベテラン救援左腕コリン・ポーシェとマイナー契約を結ぶなど強化を図り、小笠原も獲得した。

 先発ローテーションは昨季10勝(12敗)、防御率3.90、リーグ10位の181奪三振と健闘したマッケンジー・ゴアを筆頭に、ジェイク・アービン(同10勝14敗)、再契約を結んだベテランのトレバー・ウィリアムス、そしてソロカはほぼ確定。残り1~2枠を、昨季7勝のミッチェル・パーカー、昨季4勝のDJ・ハーズ、有望株ケイド・カバリ、トミー・ジョン手術から復帰するジョザイア・グレイ、そして小笠原が争うことになる。

 マイク・リゾ編成本部長は小笠原について、「我々は日本で数年間にわたって彼を調査していた。彼はまだ完成されていないが、そこが魅力でもある。まだ伸びしろを残している」と、先発候補として評価しているだけに、このスプリング・トレーニングで開幕ローテの座をつかむか、小笠原はいきなりの試練を迎えることになる。

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