パイレーツの怪物・スキーンズが新球種に挑戦中 昨季の新人王
2025.2.16 16:44 Sunday
11勝3敗、防御率1.96という成績でナ・リーグ新人王に輝き、センセーションを巻き起こしたパイレーツのポール・スキーンズ。2年目のシーズンに向けて、新球種をレパートリーに加えるつもりだという。米公式サイト「MLB.com」でパイレーツを担当するアレックス・スタンプ記者が伝えている。
22歳のスキーンズは2023年ドラフト全体1位で指名を受け、早速昨季2024年にメジャーデビュー。わずか23先発、133イニングの登板ながら、11勝3敗、防御率1.96、170奪三振の好成績をマークし、オールスターの先発投手、シーズン後には新人王とサイ・ヤング賞投票3位に選ばれた。
既にメジャー屈指の先発投手と認識されているスキーンズだが、その向上心は留まるところを知らない。このスプリング・トレーニングでは、カッターと小さめのシンカーという新球種の導入を目指している。平均で100マイルに迫る4シーム、スイーパー/カーブ/スライダーという3種のブレーキングボール、そしてスプリッターとシンカーの亜種である“スプリンカー”など既に多くの球種を操るスキーンズが、新球種の導入に取り組む理由は何なのか。
その理由は、投手コーチであるオスカー・マリンが説く「効率性」だ。スキーンズは高速の4シームと、どちらかといえばスプリッターに近い今のシンカー(スプリンカー)の中間球に位置するシンカー、そして80マイル半ばで変化が大きい今の3種のブレーキングボールと4シームの中間球に位置するカッターを覚えようとしている。その「速く小さく動く」新球種を使うことで、よりストライクゾーンにアタックしやすくなる。そして球数が減り、効率性が上がるという考えなのだろう。
スキーンズは「重要なのは、とにかく早くアウトにすることだ。三振を奪う回数を減らそうとするわけではないが、自分の投球、存在感などを使って、三振を奪うつもりだ。1-0、2-0といった(ボール先行の)カウントを減らすことが問題だ」と語っており、効率性を上げて投げられるイニングを増やすことを目標としている。