フィリーズがシュワーバーを1番から外す見込み 打線の活性化狙う
2025.2.16 17:21 Sunday
ブライス・ハーパー、ザック・ウィーラーといった多くのスター選手を擁し、ここ数年は世界一の有力候補に挙げられてきたフィリーズだが、未だに2022年のリーグ優勝が最高戦績となっている。しかし、多くの主力が徐々に年齢を重ね、さらに今季限りでFAになる主力も多く、今季のフィリーズはこれまで以上に「マスト・ウィン」でシーズンに挑むだろう。その中、柔軟な采配で知られるロブ・トムソン監督は、今季カイル・シュワーバーを1番打者から外す意向でいるという。
現在31歳のシュワーバーは「恐怖の1番打者」としてここ近年は活躍してきた。昨季は出塁率.366、OPS.851、38本塁打をマーク。低打率で三振が多く、鈍足という従来の1番打者像とはかけ離れた1番・シュワーバーは、フィリーズの強力打線を象徴する存在でもあった。
しかし、トムソン監督はシュワーバーを1番から外すつもりだ。代わりのリードオフマンと考えられるのが遊撃手トレイ・ターナーだ。ターナーはこれまでのキャリアでも1番を務める機会が多く、1番としての出場数487試合は他のどの打順より多い。さらにターナーは高い打力を持つだけではなく、走塁の名手としても知られる存在だ。通算279盗塁を積み上げ、成功率も85.8%と確実性も一流。それでいて通算出塁率もシュワーバーの.343より高い.348をマークしている。出塁能力がそこまで変わらないのであれば、俊足のターナーを1番に置いた方が得点力は上がるかもしれないわけだ。
ターナーの次は2番にハーパー、3番に右打者のアレック・ボーム、そして4番にシュワーバーが据えられるかもしれない。フィリーズが今季も強力打線を維持するためには、現有戦力の奮起が欠かせない。今オフの野手補強は外野手マックス・ケプラーとの1年契約のみで、大きな上積みはなかった。今いる打者で得点力を最大化するため、トムソン監督は打線を組み替えて試行錯誤を続けるようだ。