未だ無所属の名一塁手リゾ 現役続行を希望 通算303本塁打
2025.2.22 15:37 Saturday
ついに明日、MLBでは全球団がオープン戦の開幕を迎え、いよいよ2025シーズンの開幕が迫っている。しかし、FA市場には依然、有力なベテランが未契約のまま取り残されている。通算303本塁打のベテラン一塁手アンソニー・リゾもその一人だ。米メディア「ジ・アスレチック」に対してリゾが語ったところによれば、リゾは現役の続行を希望しているという。
現在35歳のリゾはメジャーで13年のキャリアを誇る大ベテラン。キャリアの大半を過ごしたカブスでは好守強打の一塁手として活躍し、2016年の世界一に大きく貢献した。しかし、2021年シーズン途中にヤンキースに移籍してからは、衰えと故障離脱が目立ち始める。昨季は92試合の出場にとどまり、8本塁打、打率.228、OPS.637と定着以降ではキャリアワーストの成績が並んだ。そして昨季限りで2年4000万ドルの契約が満了し、1700万ドルの球団オプションも破棄されたことで、リゾはFAとなっていた。
リゾによれば、近年は故障との戦いに悩まされていたとのこと。リゾはこれまで球界屈指のタフな選手として知られていたが、ここ2年はアクシデントによって3度も負傷。接触プレーで負った脳震盪、前腕の骨折に続いて、最悪のタイミングで襲ってきたのが昨秋に負った死球による指の骨折だった。9月末に負ったこの負傷によってリゾは地区シリーズを欠場したものの、ア・リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズでは強行出場。プレーオフではOPS.761とまずまずの成績を残したが、試合前と試合中に故障部位に麻酔注射を打つなど、その背景は「狂気じみていた」とリゾは回想する。
人格面の評価も非常に高いリゾだが、それでもベテランのリーダー役として迎え入れようという球団もまだ現れない。しかし、リゾは「驚いたが、私は現実主義者だし、年齢も上がっているから、狂ったように驚いたわけではない」と現状に理解を示す。ただ、「まだ球界に貢献できることはたくさんある」と現役続行を希望している。