レンジャーズが外野手ピラーとマイナー契約結ぶ 引退を翻意
2025.2.24 15:08 Monday
日本時間2月23日、レンジャーズがFAの外野手ケビン・ピラーとマイナー契約を結んだことを米公式サイト「MLB.com」のケネディ・ランドリー記者が報じた。ピラーは昨季サービスタイム10年の節目に到達。昨季限りでの引退を公言していたが、それを撤回して13年目のシーズンに戻ってきた。
現在36歳のピラーは昨季、ホワイトソックスとエンゼルスでプレー。ホワイトソックスでは17試合で打率.160と振るわず、4月末にリリース(解雇)されてしまった。しかし、その後エンゼルスに加入すると、83試合で7本塁打、打率.236、OPS.669と持ち直した。代名詞の中堅守備では、守備指標OAA+1をマーク。さらに左腕に限れば、打率.310、OPS.852を記録するなど存在感を発揮した。
そしてピラーは昨季、年金を満額で受領できるサービスタイム(登録日数)10年の節目に到達。それもあって、昨季限りでの引退を示唆していた。実際にピラーはテキサス州に引っ越し、約50羽のニワトリと6頭のラマを購入するなど、セカンドキャリアの準備を進めていた。
しかし、ピラーの頭をもたげていたのは、野球への情熱だった。オフシーズンに親指の手術を受けると「リハビリをして、許可が下りて、また打撃を始めると、また打つ意欲が湧いてくる」と、逆に野球への意欲が滾った。ピラーは「『本当にこれが楽しいんだ。野球をするのが好きだ』と気づき始める。昨年、引退を口にしたのは、その年の初めに(ホワイトソックスから)解雇されたからだ。そうなると、またプレーできるかどうかわからなくなる。チャンスが来ると、誰もが自分のキャリアをいつ終えるかを選べるわけではないという現実について考え始める」と、引退を翻意した。
そして23日、ピラーはレンジャーズとのマイナー契約に合意。かつてのようにレギュラーでプレーすることはないどころか、開幕ロースターの座も保証されていない。しかし、ピラーは自分の役割を理解している。「自分が学んだことをみんなに伝えたい。なぜなら、私は多くの素晴らしい外野手たちとプレーし、その過程で彼らから多くのことを教わったからだ。私は学んで適応しなければならなかった。フィールドに出て選手たちが頑張っている姿を見て、選手たちを助けるのが楽しみだ」と、若い外野手(レオディ・タベラスやエバン・カーター)をサポートするつもりだと語っている。