ヤンキースがヒゲ禁止を撤廃したワケ 新守護神が球団に直訴
2025.2.24 16:11 Monday
日本時間22日、ヤンキースがおよそ50年の間続いてきた“ヒゲ禁止”のルールを撤廃したニュースは、球界に大きな驚きをもたらした。これまでもランディ・ジョンソン、ジョニー・デイモンといった長髪・ヒゲ面の名選手に対しても、有無を言わせず身だしなみを徹底させてきたヤンキースだが、唐突にそのルールを撤廃。この急転直下の裏側には、今オフから新加入の守護神デビン・ウィリアムスの存在があったという。米メディア「ジ・アスレチック」が報じている。
今オフにブリュワーズからトレードで加入したウィリアムスは球界屈指の守護神として知られる存在だ。“エアベンダー”の異名を取る魔球チェンジアップの他に、代名詞と言えたのが顔を覆う顎ヒゲだった。ヤンキースに加入したウィリアムスは、何年も伸ばしていたこのヒゲを剃ることに抵抗感を覚えていた。キャンプイン後のフォトデー当日でも、選手たちはヒゲを綺麗に剃るよう指示されていたにもかかわらず、ウィリアムスはヒゲ面のまま撮影に臨んだ。
そして、ウィリアムスは先週、オーナーのハル・スタインブレナーとGMのブライアン・キャッシュマンとこの規則について話し合ったという。そしてスタインブレナーは、アーロン・ジャッジ、ゲリット・コールといったその他のチームの中心選手に対しても、“ヒゲ禁止”ルールに関するヒアリングを実施。スタインブレナーによると、ヒゲ禁止ルールに関する話し合いは10年ほど前からチーム内で行われていたが、それが「時代遅れ」であることに気づいたのはここ数週間のことだったという。
特にスタインブレナーは、様々な人々との会話の中で、20代、30代、40代の男性にとってヒゲを生やすことがいかに重要かを学んだと語った。同氏は「ヒゲは若者の一部で、彼らのキャラクターの一部で、彼らのペルソナの一部なんだ。私はそれに完全に共感できるだろうか? 難しいだろう。私は人生で一度もヒゲを生やしたことのない年配の男性だ。(今では)ヒゲは彼らにとって非常に重要なものであり、彼らはそれが彼らの性格を定義すると感じている」と、多くの気付きを得たようだ。